これからの季節に合うお酒と言えば、日本酒の熱燗や焼酎のお湯割りだろうか。ボージョレ・ヌーボー解禁の時期に当たる今こそワイン、という人もいるだろう。ビールはどうも夏が似合うイメージを抱きがちだが、暖房の効いた部屋や湯上がり、そして熱々の鍋物といった環境では冷えたビールをぐいっと飲むのもまた格別である。(イメージ写真提供:123RF)

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 これからの季節に合うお酒と言えば、日本酒の熱燗や焼酎のお湯割り。ボージョレ・ヌーボー解禁の時期に当たる今こそワイン、という人もいるだろう。ビールはどうも夏が似合うイメージを抱きがちだが、暖房の効いた部屋や湯上がり、そして熱々の鍋物といった環境では冷えたビールをぐいっと飲むのもまた格別である。

 ビールで真っ先に思いつく国は、やはりドイツだろうか。今や世界各国でビールが生産されており、現地で代表的なビールを飲むのが海外旅行の楽しみという人もいる。中国のビールはライトな味わいでとっつきやすいものが多く、良く言えば「飲みやすい」となるが、悪く言えば「薄い」のである。中国メディア・今日頭条は17日、「どうして中国は、ドイツのようなイカしたビールが作れないのか」とする記事を掲載した。

 記事は、まず原料について言及。中国産ビールには麦芽の他に、米やとうもろこし、デンプン糖液などが添加されているとし、「爽やかな味わいのためと言われるが、実はコスト節約のためなのだ。飲むとドイツビールより苦くて渋く、泡もすぐ消える。香りもなく、淡泊と言える」と評した。一方、ドイツでは法令に基づき麦芽以外の原料添加が厳しく制限されており、ビールには芳醇な麦の香りが漂うとしている。

 続いては、ホップについて。ホップは中国で生産されているものの「農家はみんな作りたがっていない。なぜなら、他の商品作物より稼げないからだ」と指摘。良質なホップの生産に対する情熱がなく、しかも農薬の使用も厭わないとし、「ホップに特徴がなく、苦味の強いものが多い」と説明した。また、酵母についても中国のメーカーは大規模生産を必要とするために「高い濃度と圧力の中で急速に育て、発酵させる」と指摘。そんな環境では「どんなに優秀な株でも満足なものは作れない」とした。

 記事はさらに、国産ビールに「特有な技術」として、濃度の高い麦汁を発酵させ、それに加水するといういわば「濃縮還元」の手法があると紹介。こうして出来るビールは「薄く、アルコールも少なく、泡持ちが悪い」と説明した。また、黒ビールについても通常のビールにカラメル色素を加えただけのものもあると伝えている。

 濃くて脂っこい中国料理との相性を考えると、ライトな飲み口の中国ビールはマッチしており、それはそれで良いように思える。なにも本場ドイツのビールのテイストをマネしなくてもいいのではないか、という気はする。ただ、記事の指摘の通り「コスト削減のために麦芽以外の原料を使用」、「農家がホップ生産に乗り気でない」という事情があるならば、そこはやはり改善に向けた努力が必要だろう。

 大衆的な中国ビールをごくごく飲み、美味しい中国料理を味わいながら大いに歓談するのはとても楽しい。しかし、その一方で、中国のビールメーカーが儲けを無視し、技術の粋を尽くして作る「超プレミアム中国ビール」というのも、いつかは作って欲しい。一体、どんな味わいのビールができるだろうか。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)