ベッドに入ったらスマホも手放す

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以前から、睡眠前にスマートホンやタブレットを使う子どもは、睡眠不足や睡眠の質が悪くなると指摘されていたが、使用せず手に持っているだけでも睡眠に影響していた――そんな研究結果が、英キングス・ カレッジ・ロンドンとカーディフ大学、米ニューヨーク州立大学の研究者らによって発表された。

研究では、2011〜2015年に発表された、子どもの電子機器使用と睡眠の関係を調査した20件の論文から、12万5198人分の子ども(平均年齢14.5歳)のデータを抽出、分析している。

その結果、睡眠前のベッドの中でスマートホンやタブレットを操作していた子どもは、そうでない子どもの2倍以上睡眠不足に陥りやすく、日中の眠気は3倍以上、睡眠の質は半分以下になっていた。

また、操作はしていないものの、いつでもスマートホンやタブレットにアクセスできる状態にあった子どもも、睡眠不足リスクは1.7倍、睡眠の質も半分以下、日中の眠気が2.7倍となっており、睡眠への影響が確認されている。

睡眠不足になっている子どもは過体重、肥満傾向にあることも確認されたが、これは目を覚ますためにエネルギーを得ようと、糖分やでんぷん質の食品を多く摂取しているためではないかと推測。

友人からのメッセージやメールを受信するという行為が日常化している子どもにとっては、むしろ落ち着きを与えるのではないかといった指摘もあるが、今回の研究ではこうした視点からの検討はなされていない。

筆頭執筆者であるベン・カーター博士は、分析した論文には自己回答のデータを主体としているものもあり、今回の研究だけでは限界があることは認め、因果関係を示すものではないとしつつ、「良い睡眠はあらゆる年齢で重要であり、入浴でリラックスしたり、電子機器ではなく本を読んだりすべきだろう」とコメントしている。

発表は2016年10月31日、米国医師会の小児科分野専門誌「JAMA Pediatrics」に掲載された。

参考論文
Association Between Portable Screen-Based Media Device Access or Use and Sleep Outcomes: A Systematic Review and Meta-analysis.
DOI: 10.1001/jamapediatrics.2016.2341 PMID:27802500

医師・専門家が監修「Aging Style」