中国で今月11日に実施されたアリババなどEC企業による「ショッピングカーニバル」は、昨年を大きく上回る注文数と売り上げを記録した。カーニバルは中国語で「狂歓節」だが、中国国内はまさに「狂騒的」なムードに包まれた。「祭り」が終わり、億単位の荷物が中国国内を行き交うこととなったが、本来「書き入れ時」と喜ぶはずの配送業者が激しい悲鳴をあげた。(イメージ写真提供:123RF)

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 中国で今月11日に実施されたアリババなどEC企業による「ショッピングカーニバル」は、昨年を大きく上回る注文数と売り上げを記録した。カーニバルは中国語で「狂歓節」だが、中国国内はまさに「狂騒的」なムードに包まれた。「祭り」が終わり、億単位の荷物が中国国内を行き交うこととなったが、本来「書き入れ時」と喜ぶはずの配送業者が激しい悲鳴をあげた。

 中国メディア・Pconlineは17日、あまりに莫大な荷物の配送件数に能力が追い付かず、国内の配送業者が未曽有のプレッシャーを受けているとする記事を掲載した。

 記事は、国家郵政局が今月11-16日に中国の宅配便業務数について、10億5000万件と昨年の7億8000万件をはるかに超える見込みであると発表したことを紹介。中国電子商務研究センターの専門家が「今年は各EC企業が物流配送への投資を強化し、ハイテクを駆使して臨んだが、配送業者各社の1日あたりの処理件数が過去最高を軒並み上回っており、深刻な問題を引き起こしている」と解説したことを伝えた。

 その事例として記事は、ネットで商品を注文したある市民が、荷物の配送状況を確認したところ「別の業者に転送しました」とのメッセージが出たことを紹介した。どうやら、この市民の荷物は元の業者では手に負えない状況になり、別の業者に回されてしまったようだ。

 ただでさえスムーズに配送業務が行えないほど、大量の荷物を抱えた業者に追い打ちをかけるような状況も生まれている。記事は、ある業者の責任者の話として「今年は料理のデリバリー業が勃興し、昼間や夜は配送業よりも稼ぎがよく、なくしたり破損したりしても損害が少ないために、大量の配達員がこちらに流れてしまった」ことを伝えた。そして、配達員確保のために雇用条件を緩和したところ、結果的に配達員のレベルを下げることになり、「あと1キロメートルで荷物が届かない」などといったトラブルが頻発するようになった、としている。

 日本でもネットショッピングの配達サービスが強化されるにつれ、宅配業者の業務環境がより厳しくなっているとの話をしばしば見聞きする。物流や配送のネットワーク整備を進めるなか、それをはるかに上回る勢いでECが普及した中国において、物流配送業者が抱えるプレッシャーは、日本とは全くの別次元と言えそうだ。来年またやって来るであろう11月11日の「狂騒」に向けて、今の物流体制が抱えている種々の問題を解決しなければならない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)