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SAPジャパンは11月17日、次世代ERPビジネススイートの最新版「SAP S/4HANA 1610」を提供開始した。同製品は、SAP S/4HANAの3番目のオンプレミス向けメジャーリリースとなる。

ソリューション統括本部シニアディレクターの鈴木章二氏は、最新版の説明に入る前に、SAP Business SuiteからSAP S/4 HANA Enterprise Managementへの進化を紹介した。

SAP Business Suiteでは、ERPに加え、PLM、SCM、CRM、業種別のソリューションが独立していたが、「システム間でデータを順列に渡すだけでは、スピードが求められる今日のビジネスモデルには対処できないため、S/4 HANA Enterprise Managementでは、共有基盤を構築してアプリケーション機能を再配置したと鈴木氏。

加えて、S/4 HANA Enterprise Managementでは、ERPのデータモデルを見直してシンプル化するともともに、OLTPとOLAPを統合して業務の進捗を可視化できるようにしたという。業種別ソリューション製品も、組み立て・製造について機能の統合が図られた。

こうした統合を踏まえ、「SAP S/4HANA 1610」ではさまざまな機能統合と拡張が行われた。

まず、「SAP S/4HANA 1610」では、SAP Fiori 2.0の採用によりユーザー・インタフェースが進化している。例えば、操作画面に、アクセスログが表示される「"Me"エリア」、パーソナライズに連動した通知が一元化されたエリアが追加された。

また、SAP Business SuiteのSAP SCMから機能が移植され、大幅な機能拡張が行われた。具体的には、SAP SCM(gATP)からの機能移植により先進的な納期回答が可能になったほか、SAP SCM(PP/DS)からの機能移植により、埋め込み型の「生産計画および詳細計画(Production Planning and Detailed Scheduling: PPDS)」がネイティブに導入されるので、業務を複雑化させるシステムの使い分けやデータ連携・更新は不要となる。また、SAP EWMからの機能移植により、マテハン機器による自動化、作業と作業員の最適化、モバイルデバイスの利用などの倉庫機能を導入できる埋め込み型機能が追加された。

加えて、業種別ソリューションについては、石油・ガス、小売りの機能が提供されている。例えば、石油・ガスについては、数量換算機能などのアップストリーム機能とダウンストリーム機能を利用でき、小売りについては、統一されたマスターデータに基づいて全体的な経営決定をできるよう可視化されている。

さらに、レポート分析、シミュレーション機能も拡張されており、6000以上のビューと120以上の新たな組み込み分析(KPI)が提供される予定だ。