サウスカロライナ州クラフリン大学でゴミ箱から生後間もない赤ちゃん(出典:http://www.wltx.com)

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米サウスカロライナ州のある大学で、敷地内のゴミ箱の中から産まれて間もない赤ちゃんが発見された。まもなく10代の母親が逮捕されたが、母親が育児を断念、放棄した赤ちゃんを救う「赤ちゃん避難所法(SafeHaven Law)」、いわゆる“赤ちゃんポスト”を利用しようとしないケースがいまだあることに関係当局も頭を悩ませているもようだ。

サウスカロライナ州の『WLTX‐TV』が伝えているところによれば、赤ちゃんがゴミ箱から発見されたのはオレンジバーグにあるリベラルアーツ系私立の「クラフリン大学(Claflin University)」。9日午前8時30分、用務員が泣き声に気づいて大きな黒いゴミ袋を開けると、中には産まれたばかりの男の赤ちゃんが入っていたという。

警察はその後、キャンパスの学生寮に暮らしているアンバー・フルトンという19歳の母親を保護責任者遺棄、および殺人未遂容疑で逮捕した。「バスルームで出産してハサミでヘソの緒を切った。家族に知られたくないし、どうしても育てられない」などと話しているという。赤ちゃんは体重2,466g。ただちにオレンジバーグの「Regional Medical Center」に運ばれたことから健康状態は良好である。家庭裁判所や州公安省保安局と連携をとりながら、やがて州ソーシャルサービス局が里親の募集を始めるものとみられている。

サウスカロライナ州では生後30日までの乳児であれば、どうしても育てることが難しいという母親が匿名で親権を放棄できる「赤ちゃん避難所法(SafeHaven Law)」という法律がある。そのシステムにおいて親は教会、医療施設、警察や裁判所、消防署などに出向いて職員にわが子をしっかりと手渡しすることを条件とされたが、顔も身元も明かす必要のない“赤ちゃんポスト”と同様の「Safe Haven Baby Boxes」の設置も着実に増えているという。

出典: http://www.wltx.com
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)