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By Andre Pan

Twitterが同サービス上にはびこる「嫌がらせ行為」に対してミュート機能や報告システムに変更を加えた同日に、アメリカのインターネット発の新しい右翼「オルタナ右翼」のアカウントを閉鎖していたことが発覚しました。また、大統領選挙で40万ものボットが選挙に関するツイートを行い、そのうちの75%がトランプ氏を支持する内容をツイートしていたことも判明しています。

Twitter suspends alt-right accounts

http://www.usatoday.com/story/tech/news/2016/11/15/twitter-suspends-alt-right-accounts/93943194/

保守系とされるウェブメディアや掲示板、SNSなどにおける議論から育ったオルタナ右翼は、アメリカのネトウヨという位置づけの政治思想グループのこと。このオルタナ右翼の名付け親であり、代表的論客であるのがリチャード・B・スペンサーという人物で、以前には「黒人、アジア人、ヒスパニック、ユダヤ教信者はアメリカから出ていって欲しい」という旨の発言をしたことがあります。

アメリカの新聞・USA Todayが報じたところによれば、Twitterがスペンサー氏の公式アカウント「@RichardBSpencer」を、嫌がらせ行為に対する対策を発表した同日に凍結していたとのこと。また、スペンサー氏だけでなく、オルタナ右翼に関する多数のアカウントを凍結したと報じられました。



スペンサー氏の公式アカウントを実際に確認したところ、「凍結済みアカウント」と表示されました。



アカウントを凍結されたことに対してスペンサー氏は「オルタナ右翼に対する粛正が行われた。Twitterは、ユーザーの考え方を理由に排除を行っている」とTwitterを非難。また、白人主義者のマット・ハイムブラク氏は言論の自由を冒涜する行為であると、Twitterの行為を非難する姿勢を見せました。

Twitterは、過去にもISIL関連の12万5000ものアカウントを一気に凍結したことがありますが、今回の措置における凍結アカウント数は、ISILの一件に次いで多いそうです。

ただし、過去の過激発言を削除するように警告を受けたものの、アカウントは凍結されなかったというオルタナ右翼の人もいて、今回のアカウント凍結がどのような線引きで行われたのかは不明です。

また、Twitterに関することとして、アメリカ大統領選挙の開票日の前日に公開されたレポートで40万ものボットがTwitter上で大統領選に関する内容を投稿していたことが判明。40万のボットのうち、実に75%のボットが選挙で勝利したドナルド・トランプ氏を支持する内容をツイートしていました。

Social bots distort the 2016 U.S. Presidential election online discussion | Bessi | First Monday

http://firstmonday.org/ojs/index.php/fm/article/view/7090/5653



レポートを作成した南カリフォルニア大学の研究者によれば、多くのユーザーはツイートの情報元を調べないで読んだりリツイートする傾向があり、ボットによるツイートを、内容の真偽に関わらずリツイートしてしまうそうです。ボットは一般ユーザーと比べて頻繁にツイートするため高い影響力を持っているとのことですが、選挙結果への影響については「選挙結果への直接的な影響については明らかにするのが難しい」と話すにとどまりました。

Facebookでは、大統領選挙に関する虚偽の投稿の方が正しい情報を発信していた投稿よりもエンゲージメント率が高かったことを示すデータも出てきました。ボットのツイートや虚偽の投稿に惑わされないようにするには、SNSを使用するユーザーも情報をきっちりと精査する必要がありそうです。