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富士通研究所は11月16日、仮想ネットワークにおける通信性能や品質を向上させるための自動分析技術を開発したと明らかにした。

今回、開発した技術は仮想ネットワークの通信を自動的に分析することにより、通信ボトルネックを解消する推奨設定を提示する技術で、開発技術により運用管理者は早期に状況に合わせて適切に仮想インフラの設定を行うことができる。

開発技術の主な特徴として「仮想ネットワークの通信パケットを低負荷でキャプチャーする技術」「ボトルネックを解消する推奨設定を提示する技術」を挙げる。

仮想ネットワークの通信パケットを低負荷でキャプチャーする技術は、仮想ネットワーク上のスイッチ(vSwitch)に複数の仮想サーバ(VM)からアクセスできる共有バッファを設けることで、通信パケットのデータをコピーすることなく、低負荷で通信パケットをキャプチャーすることが可能になる。

また、ボトルネックを解消する推奨設定を提示する技術では、キャプチャした通信パケットの挙動を分析することで、従来検出が困難であったハイパーバイザやVMなど仮想インフラ上で発生したパケットロスを網羅的に検出する。この情報をもとに仮想環境におけるパケットロスの発生傾向とインフラのリソース利用情報を関連付けてボトルネックを分析し、解消するための設定を提示する。

同社は一連の取り組みにより、ファイル転送などの高トラフィックな通信環境を想定した実験において、同技術の推奨設定で同一のハードウェアによる通信速度を最大で約2倍に向上させ、パケットロスの低減など通信品質を約10倍に改善できることを確認した。さらに、ボトルネック分析や最適設定生成技術により、専門家を介さずに迅速に適切な設定が可能になり、運用コストを削減することも期待できるという。

(辻)