全集は全部入っていない?

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作家や評論家には全集といわれるものがあります。全集というからには、すべての作品が収録されているかと思いきや実はそうではありません。なぜ全集は、すべての作品を収録できないのでしょうか。

生きているパターンでは?

全集というのはその本人が亡くなったあとに作られるものと、生前中に作られるものがあります。生前に作られる場合は、生きている限りは新しい作品や文章を発表する可能性がありますから、全集を決定版とすることは事実上不可能です。さらに、作者の意志によって、気に入らない作品や文章を収録しないということもありえますので、全集はすべてそろわないことになります。

亡くなったパターンでは?

それでは作者が亡くなったあとに作られる全集のパターンはどうなのでしょうか。その場合は、逆に未発表原稿の所在がわからなくなるというものがあります。例えばその作家が有名になる前に同人誌などで発表したものや、雑誌のインタビュー記事や、小さなエッセイなどを含めてゆけば、その内容をすべて把握するということは不可能でしょう。さらに、年度をへるごとに作者が作品を書き直すというパターンもあります。その文章をすべて収録するとなれば、全集というのは膨大な量になってしまいます。

有限な全集

紙で作られる全集の場合、その収録できるスペースというのには限りがあります。今後電子全集が発行されることによって、その作者の作品をすべてコンプリートしたようなものも生まれていくかもしれません。