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韓国朴槿恵大統領の名誉を毀損するコラムを書いたとして、在宅起訴され、2015年に無罪判決を受けた加藤達也産経新聞元ソウル支局長が11月16日、東京・有楽町の外国特派員協会で記者会見を開いた。

韓国は現在、朴大統領が親友の実業家・崔順実(チェ・スンシル)氏を政治介入させ、その一家に国政を「私物化」させていたのではないかとの疑惑で揺れている。

会見で加藤氏は、自身が起訴された理由について、「朴大統領の人脈」という「朴槿恵政権最大のタブー」に触れたからだと見解を語った。

問題となったコラムは、高校生ら300人以上の犠牲が出た、2014年の旅客船「セウォル号」が沈没した日、朴大統領が7時間もの間、動静不明になっていたというものだ。加藤氏は韓国の新聞記事などを引用しながら、朴大統領が元秘書の鄭潤会(チェン・ユンフェ)氏に会っていたとの「うわさ」が流れていると記した。ただし、問題の崔氏については、鄭氏の元妻としてわずかに触れられているだけで、名前は出てこない。

当時このうわさは、識者の間で有名だったそうで、加藤氏は自身が起訴された理由について、「朴大統領についてのうわさが広がっていた中で、(朴大統領の人脈について触れた)私のコラムが出たので、『青瓦台』(韓国の大統領官邸)が過剰な反応をしたのではないか」と話した。

実際、加藤氏は検察の取り調べで、「朴大統領の人脈についてどこまで知っているか」を執拗に聞かれたという。加藤氏は次第に「大統領の人脈が、朴槿恵政権の最大のタブーである」から起訴されたという確信を強めていったそうだ。

(弁護士ドットコムニュース)