右サイドで前方のFWをフォローする酒井宏。そのスタイルは人選にかかわらずブレがない。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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[ロシアW杯アジア最終予選]日本 2-1 サウジアラビア/11月15日/埼玉
 
 大一番のサウジアラビア戦、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は大きな賭けに出る。右ウイングのスタメンにいつもの本田圭佑ではなく、久保裕也を抜擢したのだ。
 
 調子がイマイチとはいえ85キャップの実績を誇る30歳のエースをベンチに置き、4日前のオマーン戦で代表デビューしたばかりの22歳をAマッチ初先発させたこの采配は、この日で最大のサプライズだった。
 
 とはいえ、後方に入った右SBの酒井宏樹は試合後、久保に大きな気負いはなかったと振り返った。
 
「裕也も自信を持って試合に入っていたし、不安はまったくなかったです。ただ、始まってすぐに膝を痛めちゃったみたいで、足を引きずりながらプレーを続けていました。万全の状態でやらせてあげたかったですね」
 
 その怪我が影響したのだろう。結局、久保は本田とハーフタイムに交代。前後半でそれぞれと右サイドで縦の関係を築いた酒井宏は、基本的には同じスタンスでフォローしていたと振り返った。
 
「圭佑くんの時も同じで、僕は前の選手をあまり後ろに下げさせたくないです。守備の時にFWが僕の背後をフォローするようなシチュエーションにはしたくない。なるべく高い位置に留まらせてあげたいし、攻撃は前が主導権を握って、後ろの僕はそれに合わせるということを意識しています。だから、裕也にもガンガン行かせてあげたいな、と。今日は全体的に良いボールを出せていたし、良いボールをもらえていたと思います」
 
 とはいえ、いわば“本業”のディフェンスに関しては、反省点が残ったという。
 
「守備では風の影響もあって、僕はボールの目測を誤る場面があった。フィジカルは(第3戦の)イラクのほうが上だったと思うし、1対1では勝てていたけど、サウジの人数をかけた攻撃を捕まえ切れない部分もありましたね。それと、ディフェンダーとしてはやっぱり最後の失点(90分)が悔しいです。ゼロで抑えたかった」
 
 最後には「アジアはやっぱり簡単じゃないし、駆け引きやコミュニケーションの部分をもっと詰める必要がある。これからも1試合、1試合を大事に戦いたい」と締めた酒井宏。視線の先はもう、次なる戦いを見据えていた。
 
取材・文:白鳥大知(サッカーダイジェストWEB)
 
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