10月30日のHSBCチャンピオンズ最終日、松山英樹(24)が2位に7打差をつけて通算23アンダー。ぶっちぎりの優勝を決めた。「本大会は4大メジャーに次ぐ格付で、日本人では初の快挙。昨年の同大会では3度の池ポチャなど散々な内容で途中棄権したことを思うと、最高のリベンジです」(スポーツ紙記者)

 昨年末から今年前半には手首や股関節などのケガに泣かされたが、ここへきて絶好調で、世界ランクも自己最高の6位までアップ(11月6日付で7位に転落)。ゴルフ評論家の早瀬利之氏は、復調ぶりをこう見る。

「手首は、もうすっかり良くなっているでしょうね。以前の松山のスイングはダウンブローという、上から振り下ろすようなスタイルでした。これは左手首に大きな負担をかけるため、ケガが絶えなかった。それをアメリカで徹底的に改造したのが功を奏したんです」

 早瀬氏いわく、最近の松山は、あるポイントを徹底的に強化しているという。「とにかく、体づくりに気を遣っていますね。脂肪分の少ない肉を食べて筋肉をしっかりつけると同時に、トレーナーとともに入念に体をケアしています。当たり前のことですが、ケガを防ぐには、この2つをきちんと行い、“いい体”を作るのが一番なんです」

 松山の武器の一つは、飛距離の出るドライバー。これを磨くためにも、体づくりは必須だ。「300ヤードをブレずに飛ばせるのは、体幹の安定感があってこそ。加えて、自信を持って打たなければなりません。体作りを通じて、その自信も養えているようです」(専門誌記者)

 歩きづめの試合に長距離の移動など、ハードな競技であるゴルフ。もともとの高い技術に加え、これらを戦えるスタミナをつけたことが、大きな成果を生んだ。「“打ち盛り”といわれる23〜25歳のうちに、これをやっておくことが大事です。多くの日本選手はそこが甘く、たとえば石川遼はカレーにチャーハンなど脂っこい食事が多いので、いい筋肉がつかない。そうするとショットが安定せず、ケガも増える。松山の意識の高さを見習い、体をしっかり作ることです」(早瀬氏)

 丸山茂樹と並ぶ米ツアー3勝目の松山。年齢を考えると、当然まだまだ星を伸ばすことも期待される。「松山はプレーのリズムがスローなアメリカンスタイルですが、日本や英国などの選手はわりとクイックに回りたがり、リズムが合わないことも多い。今後、世界と戦ううえで、リズムの違う相手に自分のペースを乱されない精神力を鍛えれば、盤石でしょう」(同)

 心技体の三拍子がいよいよ揃いつつある松山。前人未到の高みへ、いざ!