長友(5番)が言う“彼ら”の清武(左端)と原口(8番)のゴールでサウジに勝利を収める。1失点を喫したが、“僕ら”の吉田(22番)や森重、GK西川が軸となる守備陣は最後まで集中を切らさず、同点弾を許さなかった。(C)SOCCER DIGEST

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[ロシアW杯アジア最終予選]日本 2-1 サウジアラビア/11月15日/埼玉
 
 世代交代の波が押し寄せてきているのが、ハッキリと見て取れるゲームだった。
 
 これまで日本代表の主軸だった北京五輪世代の本田圭佑、岡崎慎司がスタメンから外れ、ロンドン五輪世代の大迫勇也、リオ五輪世代の久保裕也が先発に名を連ねる。歳は近いが、トップ下は香川真司ではなく、4日前のオマーン戦に続いて清武弘嗣が務めた。
 
 だからこそ、だ。
 
 原口元気が決めたチーム2点目は、ある意味、理想的な形と言えるのではないだろうか。
 
 80分、長友佑都→本田→長友のワンツーで左サイドを突破。そして長友の狙いすましたクロスを香川が左足で後方に流し、原口が冷静にダイレクトで合わせてゴール左へと流し込んだ。
 
 連動性ある崩しに絡んだ「4人の顔ぶれ」が、今のハリルジャパンの現状をポジティブに物語っているように思う。
 
 長友が振り返る。
 
「僕、圭佑、真司が関わって、最後は元気が取るっていう。これが、圭佑や真司が決めるんじゃなくて、“僕たち”が作って、作って、最後は“彼ら”に点を取らせるっていうのは、感慨深いものがあるというか、うん、素晴らしい攻撃だったし、今後につながると思う」
 
“僕たち”とは、長友をはじめ、本田や香川、岡崎、吉田など、長く日本代表で主軸を担い、ワールドカップにも出場した経験者たちのことだろう。
 
“彼ら”とは、決勝点となるゴールを挙げた原口や、先制となるPKを決めた清武ほか、久保や大迫といった下の世代を指すのだろう。
 
 世代交代はいつかは訪れるものだが、その前に、「世代の融合」の瞬間があってもおかしくはないはず。台頭してきた“彼ら”の勢いに刺激されて、“僕ら”も意地を見せる――このふたつのパワーが見事に重なり合い生まれたゴールで、ハリルジャパンは勝利を掴み取ったのだ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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