ここは「温泉」ではなくてビームスの店内

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 店内に入ると、ほのかに漂う檜の香りと湯気。

 といっても、温泉施設のレポートではない。セレクトショップ・ビームスの旗艦店である「BEAMS JAPAN」(新宿区北新宿)の1階に、温泉が出現したのだ。

◆別府市とコラボ、店内の一角が「別府温泉一色」に!

 この温泉の正体は、11月30日まで開催されるビームスと大分県別府市とのコラボレーションイベント「BEAMS EYE on BEPPU」の一環として設置された足湯だ。

 別府市は言うまでもなく温泉湧出量・源泉数日本一の都市。お湯は別府温泉からタンクローリーで直送された源泉100パーセントのもので、泉質は単純温泉、適応症は「神経痛・筋肉痛・関節痛・五十肩・運動麻痺・関節のこわばり・うちみ・くじき慢性消化器病・痔疾・冷え症・病後回復期・疲労回復・健康促進」となっている。

 期間中はこの足湯が無料で提供されるほか、かつて湯治籠にも使われていた伝統工芸品「別府竹細工」のアクセサリー、温泉で作った化粧品、「湯の花」を使った入浴剤、「かぼす」や「ざぼん」を使った別府銘菓の販売なども行われる(足湯は土日のみ開催)。

 また、足湯の利用者には、別府市観光協会ウェブサイト「温泉ハイスタンダード 極楽地獄別府」のロゴ入り手ぬぐい、別府市のNPO法人「BEPPU PROJECT」が制作したアートガイドブック「旅手帖 beppu」のプレゼントが行われるなど、「BEAMS JAPAN」の一角は別府温泉一色となっている。

 なお、この足湯は別府市で行われている温泉めぐり企画「別府八湯温泉道」のスタンプも設置されており、公式スタンプ帳「スパポート」に期間限定のスタンプを押すこともできる。

 実はこの「BEAMS JAPAN」は2016年4月に全く新しいコンセプトの店舗に生まれ変わったばかり。

 リニューアルの総合アドバイザーには放送作家・脚本家でくまモンの生みの親としても知られる小山薫堂氏を迎えており、「日本」をテーマとして「日本を代表するセレクトショップ」の旗艦店としての存在感を存分に引き出す店づくりが行なわれた。

◆ファッションだけじゃない!生まれ変わったビームス

 リニューアル後の店内は、国内外の観光客需要も意識したものとなっており、その品揃えも大きく変化。もちろん、従来のようにアパレルセレクトショップ「BEAMS」旗艦店として機能することはもちろんであるが、これまでの「アパレルセレクトショップ」のイメージとは異なり、1階には日本全国の銘菓・銘品を集めたコーナーを設置。そのほかにも日本のポップカルチャーにスポットを当てたフロアや、百貨店の民芸売場を彷彿とさせるような日本各地の民芸・伝統工芸品コーナー、アンティーク家電のコーナー、そして新たに猿田彦珈琲のカフェスタンドや、日光金谷ホテルのレストラン「クラフトグリル」といった飲食店も出店しており、従来型のファッションアイテム中心の店舗よりも気軽に入りやすいものへと生まれ変わっている。

 ファッションだけでなく、さまざまな需要に応えるかたちの店舗となった「BEAMS JAPAN」。ビームスでは、今後も「BEAMS TEAM JAPAN」と称して、ファッションのみならずさまざまな「JAPAN」の魅力を発信するとしており、これからも全国各地とのコラボレーションイベントの開催に期待がかかる。

 11月に入り、急に寒くなってきたこの時期。「これまでのアパレルセレクトショップは敷居が高いかも…。」と思っていた人も、ビームスの足湯で心も体も温まってみてはどうだろうか。

<取材・文・撮影/都市商業研究所>

【都市商業研究所】
若手研究者で作る「商業」と「まちづくり」の研究団体。Webサイト「都商研ニュース」では、研究員の独自取材や各社のプレスリリースなどを基に、商業とまちづくりに興味がある人に対して「都市」と「商業」の動きを分かりやすく解説している。Twitterアカウントは「@toshouken」

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