記者会見を行うバヒド・ハリルホジッチ監督

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 日本代表は14日、試合会場の埼玉スタジアムで公式練習を行い、15日のW杯アジア最終予選・サウジアラビア戦に向けて最終調整した。練習前にはバヒド・ハリルホジッチ監督が公式会見に出席。「この試合に関しては、そんなに多くの考え方は必要ない。勝つためにすべてをやる。簡単な仕事でないのは分かっている。しかし、そのためにトレーニングを積んできた」と述べた。

 W杯アジア最終予選のB組は第4節終了時点でサウジアラビアが3勝1分の勝ち点10で首位。2勝2分で勝ち点8のオーストラリアが2位に付け、日本は2勝1分1敗の勝ち点7で3位となっている。勝てばサウジアラビアに勝ち点で並ぶが、負ければW杯出場権獲得となる2位以内確保が遠のく可能性もある。

 サウジアラビア戦ではFW本田圭佑やFW岡崎慎司、MF香川真司といった主力選手が先発落ちの危機に直面している。11日のオマーン戦(4-0)後の記者会見。指揮官は「本田は試合のリズムが足りないということが確認できた」と名指しで言及し、そのパフォーマンスに不満を隠さなかった。

 香川は右足首痛の影響でオマーン戦を欠場。体調不良で欠場したDF長友佑都とともに「2人の様子はこれから見なければいけない」と慎重に話し、「キーとなる選手であっても、それに代わる選手のパフォーマンスのほうが高ければ、問題なくその選手を使う」と、すべての選手に先発から外れる可能性があると明言した。この日の記者会見の焦点もそこにあった。しかし、ハリルホジッチ監督は報道陣の質問を煙に巻くように明言を避けた。

「先発11人にだれを使うか、かなり考えた。この試合は本当に重要で、プレッシャーもある。だれを選ぶかという質問をみなさんしたいと思うが、日本の長所は組織だ。組織プレーをベースにしている。個人で試合に勝つわけではない。ただ、経験、自信も必要になる。明日、チームを選んだ段階でみなさんに見せられたらと思う」

 クラブで出場機会に恵まれない本田のコンディションが上がってきていないのは確かで、香川もケガの影響でこの2週間、実戦から遠ざかっている。「決断はいろいろとしないといけない。何人かの選手はプレー回数を増やしてほしいと何度も言ってきた。いつもプレーしていないと、彼らもロボットではないからトップパフォーマンスにならない」。熟慮を重ねる指揮官はどんな決断を下すのか。「オマーン戦とは別のテストがやってくる。成長するためのテスト。苦痛を伴いながら」と意味深に言った。

 同時に、先発の11人がすべてではないとも力説した。「我々には25人の選手がいて、先発はより良いチームを選ぶ。ただ、交代で入る選手もリザーブというわけではない。ジョーカー、戦術的なチョイスだ。より良い形で試合を終えるためのチョイスだ」と、11人+3人、さらにはチーム25人全体で勝利を目指す考えを強調した。

「今年最後の試合がやってくるが、選手には“W杯に行きたい”という強い気持ちが見える。何人かの選手にとっては今回が最後の最終予選になるだろう。成功でA代表を終えたいと思っているはずだ」。先発であろうと、ベンチスタートであろうと、全員がチームの勝利のためにすべてを捧げる。最終予選の行方を占う大一番を前にチームは一丸となるか。

(取材・文 西山紘平)


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