自慢のスピードを生かしてゴールに迫る日本代表FW浅野拓磨(シュツットガルト)

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 どのポジションで起用されようとも、どの時間からピッチに立とうとも、自身の持ち味を発揮するだけだ。

 日本代表では1トップの位置で起用されることが多いFW浅野拓磨(シュツットガルト)だったが、11日のオマーン戦では右サイドハーフとしてもプレーし、自慢の快足を飛ばして好機を生んだ。右サイドでのプレーは「元々苦手ではなく、自分の特長が生きるポジションの一つ」と胸を張って答える。

 右サイドであろうが、中央であろうが自身が常に意識すべきことは「裏への意識」であり、それは「忘れているときはないくらいの意識を持っている」ものだ。日本代表には「ボールを持ったら必ずボールが出てくる選手が多い」ため、浅野は自身が最終ラインの裏にさえ抜け出せば、必ずボールが来ると信じている。だからこそ、「自分の動き出しが0.1秒でも遅れないことが重要」と相手最終ラインとの駆け引きを制することに神経を研ぎ澄ませてピッチに立つ。

 A代表の選手としてサウジアラビアと対戦するのは初めての経験となるが、U-23日本代表の一員として参戦した今年1月のリオデジャネイロ五輪アジア最終予選グループリーグ第3戦で同国と対戦。浅野はベンチスタートとなったものの後半21分から出場し、チームはMF大島僚太とMF井手口陽介の得点で2-1の勝利を収めた。

 当時の印象を聞かれた浅野だったが、五輪アジア最終予選をともに戦ったFW久保裕也(ヤングボーイズ)と「サウジアラビアとしましたよね?」との会話をしており、「五輪のときのイメージがあまり残っていません。申し訳ないです」と苦笑する。だが、「自分の中で年代別とA代表で対戦するときには、まったく違うチームになると思う」と、映像で見た相手チームの印象を語った。

「身体能力は本当に高いけど、後ろに対して強いイメージは僕自身持たなかった。相手の足がそろっているときや、一度落ちる振りをして前に出る動きにはそんなに強くない印象がある」

 サウジアラビア戦ではスタメンの可能性もあるが、「スタートで出られるような準備は常にしているし、どういう状況でピッチに送られてもやることは変わらない」と自分のやるべきことは変わらないと語る。先発だろうが、途中出場だろうが、そして中央だろうが、サイドだろうが、「前の意識を常に高く持つ。そこは人との違いを見せないといけないところ」と自慢のスピードを生かしてゴールに向かっていく。

(取材・文 折戸岳彦)


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