13日午前9時ごろの水戸駅(@ayataro2649さん提供)。8列に並んだ乗客たちの姿が確認できる(写真は編集部が一部加工)

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「こんなに混んでる水戸駅見たことないよ...」「20分以上経ったけど、まだ切符買えない...なんだろう、このコミケ状態」――2016年11月13日、日曜日の茨城県内では、こんなツイートが相次いだ。

現地から投稿された写真に写っているのは、ホームや駅構内、はては駅の外まで続く人・人・人......。

早朝から「ガルパンおじさん」たちが駅にずらり

水戸駅の混雑が確認できるのは、朝も早い午前7時ごろだ。ツイートなどをたどると、日曜日とはいえ、普段ならまだ静かなはずの水戸駅に、各所から乗客が集まり始めたことが確認できる。

8時前には、券売機にはすでに長蛇の列。その行列は時間とともに伸びていき、ついには駅の構内では収まりきらなくなって、南口側のペデストリアンデッキまで続く大行列となった。

ようやく切符を買って改札を通っても、そこにも無数の人が。あまりの人の多さに、駅側は入場規制をアナウンスして対処し、ツイッターに投稿された写真からは、多くの人々が整然と列を作り、ホームに空きができるのを辛抱強く待つ姿が確認できる。電車もすべての乗客を収容できず、積み残しが出るなど、普段では考えられない大混雑だ。

乗客たちの目的地は、鹿島臨海鉄道・大洗駅。そう、この日はアニメ「ガールズ&パンツァー」のロケ地として知られる大洗町の、年に1度の一大行事である「大洗あんこう祭」開催日だったのである。祭ではガルパン関連のトークショーやイベントも催されたことから、「ガルパンおじさん」と呼ばれるファンたちが、一斉に大洗へと向かったのだ。

水戸〜大洗を「完歩」する猛者も

2015年には過去最高となる11万人(主催者発表)が訪れたあんこう祭だが、今年は15年11月に公開され、異例のロングランヒットとなった劇場版「ガルパン」の存在などもあり、ツイッターでも、つぶやかれている回数の多い言葉を示す「トレンド」に、ハッシュタグ「#あんこう祭2016」がランクイン(15時時点)するなど、注目度はさらに増した。

現地からは、

「去年一昨年とは比べものにならないくらい、あんこう祭人が多い」
「あんこう祭り去年の比じゃないほど人がいて流石にヤバイ」

といった声が多数上がっており、最終的な参加者数はさらに大きくなりそうだ。

道路も混雑し、タクシー乗り場などにも多くの人が詰めかける状況で、中には大洗までの約十数キロを、徒歩で移動した人もいたといい、「ガルパンおじさん」たちにはなかなかハードな行軍となったようだ。