秋から冬にかけて、RSウイルス感染症が流行の兆しというニュースを見ることがあります。今年もすでに流行している地域があるそうです。このRSウイルス感染症とはどんな病気なのでしょうか? 私たちが気を付けるべき点とともに調べてみました。

そもそもRSウイルス感染症とは

冬場に流行する感染症で、秋から増加しはじめ、12月にピークを迎え徐々に減少して3月頃には落ち着きます。この感染症の特徴は、大人が感染しても軽症で済みますが、乳児が感染すると重症化してしまうこと。1歳未満の乳児に感染した場合、インフルエンザよりも死亡数が多いというデータもあるそうです。症状は風邪とほぼ同じなので、大人が風邪だと思い気付かずに乳児に移してしまう危険があります。保育園や幼稚園、小学校などで流行し、きょうだいから感染することもあるので注意が必要です。おもな症状は乾いた咳、発熱、鼻水で、呼吸がゼーゼーしたり、痰が詰まる、呼吸が浅くなるなどの症状が現れて重症化することも。一般的な風邪(上気道炎)と違い、検査でRSウイルス感染症かどうかを特定することができます。

特に乳児が感染すると重症化の恐れが

RSウイルス感染症は、生後1歳までに半数以上が、2歳までにほぼ100%の子供が少なくとも1度は感染すると言われています。初めて感染した場合は重くなりやすく、生後数週間〜数カ月の乳児が初感染した場合は、細気管支炎、肺炎といった重篤な症状を引き起こすことがあります。低出生体重児や先天性心疾患、慢性肺疾患、免疫不全などを持つハイリスク児は特に要注意で、感染しないよう、感染した場合は早急に治療を始めることが大切です。

RSウイルス感染症の治療法

ウイルス性感染症のため、特効薬はありません。咳や鼻水、熱に対する対処療法になります。症状が治まってきても、ウイルス排泄期間は7日〜21日と長いため、感染が広がりやすい傾向があります。ハイリスク児に対しては、シナジスという予防薬を月に1回注射することで感染による重篤な症状の発症を抑制することができます。ただし、シナジスは8万〜25万と高額なので(健康保険適用)、乳児医療や自治体の補助などがあるか確認してみるとよいでしょう。

お子さんがいる家庭でも、RSウイルス感染症についての認知度は高くなく、気付かずに赤ちゃんに感染させてしまったり、風邪だと思い治療が遅れて入院することになる場合があるようです。この時期新生児は外や人が多いところに連れて行かない、大人も感染予防するといった注意が必要です。


writer:しゃけごはん