多くのダイエット本や、専門家のインタビュー記事を読んだり、健康オタクの友達に冷蔵庫の中身について聞いたりしても、挙がってくる食べ物はだいたい卵、ギリシャヨーグルト、ケール、りんご、鶏ムネ肉…などなど、似通っているはず。これらの食品はダイエットの定番として知られているけれど、正直すぐに飽きてしまいがち。

でもコスモポリタン イギリス版によると、まだそれほど注目を浴びていないながらも、同じくらい(下手したらそれ以上に)栄養素が豊富で、新陳代謝を促進し、体重増加を抑えるのに効果的と言われる食べ物が、他にもたくさんあるのだとか! さらに嬉しいことに、これらの食品は満腹感を得やすいらしいので、カロリー計算を気にする必要もなさそう。

「炭水化物、カロリー、脂肪などがどのくらい含まれているかなど、数字に気を取られ始めると、本来はもっと大切な食べ物の"質"を見失ってしまいがちです」と話すのは、登録栄養士であり、クリーブランド・クリニック・ウェルネス協会の健康栄養プログラム・マネージャーであるクリスティン・カークパトリック氏。それでは、体重を落とせる可能性を秘めた、22種類の高品質なダイエット食品を見ていきましょう!

1. ポップコーン

体重を落としたいからといって、大好きな映画のお供を手放す必要はなさそう。「ポップコーンは全粒穀物、つまり食物繊維を含み、消化をスムーズに促してくれるんです」と登録栄養士で生理学者、また『The Only Cleanse: A 14-Day Natural Detox Plan to Jump-Start a Lifetime of Health(唯一の浄化法:14日で健康な生涯を手に入れるためのナチュラル・デトックス計画/原題)』の著者であるサマンサ・ヘラー氏は解説。「植物性繊維は近年の調査で解明されているように、体重増加を抑え、総合的な健康状態をもたらすための鍵となる腸内細菌の働きを促進してくれるんです。ちなみにお店で買うなら、すでに出来上がった状態のポップコーンを選ぶようにしましょう。電子レンジでチンするタイプはトランス脂肪酸という、避けた方が無難な水素化油脂を含んでいるからです」。

2. じゃがいも

さつまいものダイエット効果はよく知られているけど、でもよく見る白いじゃがいもも本当は栄養素豊富だって知ってた? ビタミンCやカリウムを含み、ある調査によると、じゃがいもを週に5〜7食分食べても体重は減少したんだとか。しかし、もちろん量を考えることは大切、とヘラー氏。お皿いっぱいに盛りつけたじゃがいもや、ベーコン&チーズをふんだんにトッピングしたもの、クリームやバターを大量にかけたもの、油で挙げてケチャップにどっぷり浸かったものなどは避けること。最適なのは、中くらいのサイズのじゃがいもにオリーブオイルと塩少々をまぶしたものなんだとか。

3. コーヒー

コーヒーは抗酸化物質を豊富に含み、脳を守ってくれる上に、口腔がんのリスクを低下させるといった健康的にも大変効果的な面が。さらに調査によると、コーヒー(カフェインの有り無しを問わず)は満腹感をもたらすホルモンの量を増やしてくれるそう。ただ、カークパトリック氏によると注意点が2つ。まず、クリームや砂糖を入れすぎると、健康効果の低下を招きかねないということ。それから、コーヒーの飲み過ぎで朝食を抜いたからといって、お昼ご飯を豪華にし過ぎないこと。

4. 酢

調査によると、酢をサラダに軽く振りかけるだけで、食欲を抑え、インスリン感受性を促進し、血糖値を中和してくれるんだとか。またヘラー氏いわく、スープやグリルしたお肉などにちょっと加えるだけで、カロリーを増やさずにうま味をアップできるそう。「ただし酸性度が高いため、口内や喉、消化器などを刺激してしまう可能性もあります」。まずは少量から始めて、身体の反応を見ながら増やすといいかも。

5. ソーダ水

炭酸飲料を欲しているときの最高の代用品! ヘラー氏によると、ソフトドリンクを飲んでしまうことで体重増加と食欲増加につながってしまうそう。フルーツなどでお好みの味を加えれば、バリエーションも豊富で飽きないはず。

6. ナッツバター

カークパトリック氏によると、ピーナツバターやアーモンドバターといったパンのお供は、食物繊維やプロテインを含み、他の炭水化物に比べて消化に時間がかかるため、満腹感をより長く持続させてくれる最強コンビなんだとか。ただし、砂糖の含まれていないものを選ぶのが大事。りんごにのせて食べれば最高のおやつに。

7. クミン

インドカレーやチリコンカーンに欠かせないクミン。もしまだスパイスラックに置いていないのなら、追加するのがオススメ! クミンは体重減少を促す食品と言われており、消化を助け、コレステロール値も低下させてくれるとのこと。また、酸素を筋肉に運びエネルギー補充にも必要な鉄分を多く含むそう。

8. パスタ

100%全粒粉のものを選び、量をコントロールさえすれば、麺類も健康食になり得る、とヘラー氏。「グリセミック指数が比較的低めなので、つまり他の炭水化物に比べて血糖値を上げないのです」。でも本当に肝心なのは、何をトッピングするかということ。少量でもカロリーや脂肪が多いものはなるべく避け、代わりに自家製トマトソースにハーブを混ぜればカロリーも抑えられて、リコピンなどの抗酸化物質も摂取可能。ただし、量は1カップ程度に抑えること!

9. チョコレート

"チョコレートで痩せる!"というのは残念ながら難しいそうだけど、「ダークチョコレートが炎症を抑える豊富な抗酸化物質を含み、健康に良い脂肪分によって満腹感をもたらす食べ物であることは変わりません」と、減量コーチで、「LeBootcamp」というダイエットメソッドの創始者であるヴァレリー・オルソニ氏。むしろ、調査によると、1日に約115グラムのダークチョコレートを食べると、甘いものへの欲求が抑えられるようになるのだとか。なので、食べたいときは我慢せずにグラス1杯の赤ワインと一緒に堪能して。

10. ブラックペッパー

ある動物実験で判明した効果によると、ブラックペッパーはピペリンという成熟脂肪細胞の形成を抑える成分を含み、実は強力な脂肪対策になるんだとか。もちろん"ダイエット食品"とは呼びかねるけど、保水性のある塩の代わりにブラックペッパーを使うことによって、健康へ一歩近づけるかも? 黒胡椒を粒のまま購入し、自宅のグラインダーでつぶして使えば、栄養素を失わずに丸々吸収できるはず。

11. チキンスープ

スープはダイエットする人の一番の味方。「量を食べてもカロリーが低いという点で、どんな液体スープも体重減少に導く効果があります」とカークパトリック氏。特にチキンスープは、たんぱく質も野菜も豊富に摂取できるため最高の一品なんだとか。ただし、パスタを具として入れるのは控え、ダシもなるべく減塩のものを使うこと。代わりにオオバコを入れると、栄養素も味も際立ち美味しくなるんだとか。

12. ココナッツチップス

甘いものがどうしても欲しいときは、ポテチやキャンディーの代わりにノンシュガーのココナッツチップスがオススメ。自然の甘さを持つこのチップスは身体に良い脂肪酸、食物繊維、たんぱく質を含み、満腹感をもたらしてくれるそう。カークパトリック氏いわく、低炭水化物なため、血糖値を刺激し過ぎず、食べた後すぐにお腹が空くこともないんだとか。

13. 松の実

あまり注目を浴びることのないこの小さなナッツ、実はダイエットの秘密兵器になるんだとか。ある調査によると、松の実に含まれる多価不飽和脂肪酸が、2種類の食欲抑制効果のあるホルモン値を上げるということが分かり、オリーブオイルを使った料理を食べた人に比べ、松の実オイルを使った料理を食べた人の方が、食後30分経っても満腹感が持続していたとのこと。「もっとも一般的な使い方は、オリーブオイル、バジル、その他のハーブと混ぜてジェノベーゼソースを作り、サーモンや鶏肉、パスタなどにかけることでしょう」とカークパトリック氏。

14. 唐辛子フレーク

好きな料理にこのピリ辛トッピングを振りかければ、ちょっとした味のアクセントになる上、ダイエット効果も。調査によると、「唐辛子はカプサイシンという辛味成分を含み、満腹中枢を刺激して、新陳代謝を上げてくれます」とカークパトリック氏。スクランブルエッグやメキシコ料理、またはスープなどに混ぜるのもおすすめ。

15.ゴートチーズ

チーズが食べたくなったらゴート(ヤギ乳)チーズがオススメ。「牛に比べて乳糖値が低く、健康に良いオメガ3脂肪酸を多く含みます」とオルソニ氏。約28グラムのチーズで30ミリリットルの共役リノール酸が摂取でき、調査によると体脂肪を減らして、筋肉量を維持する効果もあるんだとか。加えて、チーズに含まれた脂肪分により満腹感を得られるため、敢えて無脂肪タイプでないものを選んだ方がいいという意見も。スライスしたきゅうり、トマト、玉ねぎと合わせてギリシャ風サラダにしたり、卵焼きに混ぜてたんぱく質豊富な朝食にするのはいかが?

16. マコモの実(ワイルドライス)

白米はもちろん、通常の玄米に比べても、こちらの方がたんぱく質(1カップに6.5グラム)も食物繊維(1カップに3グラム)もより多く含まれているのだとか。それにより消化にも時間がかかるため、満腹感も感じやすいとヘラー氏。ただし、量には注意が必要なんだとか。カークパトリック氏によると、「主食というよりもサイドメニュー的に盛りつけるくらいがちょうどいい」とのこと。

17. ドライプラム

ドライプラム(=干しプルーン)は食物繊維豊富なため、「お通じへの効果は抜群」と話すヘラー氏。さらにある調査によると、よく噛むことが必要なこのドライフルーツを食べた人は、食べなかった人に比べ体重が減り、満腹感も感じやすかったのだとか。

18. スイカ

この夏の果物は、できれば1年を通して食べていたいもの。カロリー値が低めなだけでなく、想像以上に糖質も低いのだとか。つまり、「血糖値の上昇度合いを測るグリセミック指数も低いということ」と、オルソニ氏。さらに、血液循環を促進し、疲労感を取り除くシトルリンというアミノ酸も含んでいるため、食べればハードな運動や忙しい毎日にも、よりエネルギッシュに取り組めそう!

19. そば粉やそばの実

「グルテンフリーなこの種は、その抗酸化パワーでよく知られていますが、加えて食物繊維もたんぱく質も豊富で、少ない量で満腹感が得られるのも特徴です」とオルソニ氏。そば粉でホットケーキを作ったり、そば茶を淹れたりしてみては?

20. しょうが

しょうがは胃腸の健康を保ってくれる最強の味方。「過敏性腸症候群(IBS)で悩んだり、頻繁にお腹が膨張して困ったりしている人は、料理にしょうがを入れるだけでも良くなります」とオルソニ氏。腹痛の自然治療薬として古くから親しまれており、調査によると、しょうがは体内の不要なガス抜きを手伝ってくれるんだとか。スライスしてお湯に浮かべるもよし、粉末のものを使ってもよし、液体にしてジュースやスムージーなどに入れてもOK。

21. 鱈(たら)

健康に良い魚といえばよくサーモンが挙げられるけど、実は鱈も注目を浴びるに値するのだとか。火を通すと85グラム毎に16グラムのたんぱく質が含まれ、他にもビタミンB12やナイアシンが豊富で、オルソニ氏いわく「エネルギー補給、消化促進、コレステロール値の削減に効果的」とのこと。大西洋の鱈は乱獲が問題になっているため、市場やスーパーで買うなら太平洋の鱈を選ぶのがオススメ。

22. ターメリック

「インディアン・サフランとも呼ばれるこの黄色い調味料は、抗炎症作用を持つことで知られています。それは主にクルクミンという成分に含まれ、調査によると、胃腸障害やクローン病、関節痛などを和らげる効果があります」とオルソニ氏。さらにクルクミンはコレステロール値の低下を促し、マンガンと鉄分が多いため新陳代謝を上げる働きもしてくれるんだとか。お店で売っているパウダーよりも、新鮮な根を自ら擦った純粋なターメリックパウダーの方がクルクミンは圧倒的に豊富なのだそう。朝のスムージーに小さじ1/2のターメリックパウダーを入れると、元気いっぱいな1日のスタートが切れるはず!

※この翻訳は、抄訳です。

Translated by 名和友梨香

COSMOPOLITAN UK