秋の果実「柿」。柿の産地で開発された新品種の柿やこだわりの干し柿、スイーツなどが注目を集めている。

 昔から栄養価が高く、甘くておいしいと人々に愛されてきた秋の果実「柿」。産地からは、新品種の柿やこだわりの干し柿、干し柿を使ったスイーツなどが続々と販売されている。

 甘柿のひとつ「富有」の発祥地では、新品種が披露された。今秋、全国農業協同組合連合会 岐阜県本部(JA全農岐阜)より出荷が始まった「天下富舞(てんかふぶ)」は、岐阜県の新ブランド柿。平均糖度20%以上の甘さと、梨のようなサクサクとした食感が特徴だ。一般公募で決まった商品名は、県名の名づけ親でもある戦国武将、織田信長のキャッチフレーズ「天下布武」をもじったもの。価格は、先ごろ名古屋(愛知県)市内の百貨店で発売された30万円(税込、2個入1箱)が話題となったが、こちらは糖度25%以上の最上級品。通常は色つきや甘さによりランクづけされ、1個500円くらいから購入が可能だという。

 一方、西条柿を使った干し柿もある。「百市(ひゃくいち)」は、まる福農園(島根県松江市)が手がける、西条柿を使って開発されたさまざまな加工品のオリジナルブランド。ブランド名は百を超える商品をお客様に届けられるようにとの思いで名づけられた。特徴は何といってもおいしさへのこだわり。例えば定番の「干し柿」も、自然乾燥前に冷蔵保存と、独自のひと手間が加わる。出来上がりは、上品な甘さとふっくらとした食感となる。価格は最上級タイプが、東京の高級フルーツ店の店頭では1箱1万円以上。なおインターネット通販では「百市の柿ソフトドライフルーツ(450円・税込、50グラム1袋・注文は5袋以上より)」もある。

 そして信州には、マツザワ(長野県下伊那郡)の手がける「市田柿ミルフィーユ」がある。干し柿の甘さとバターのコク、そしてほんのりとした塩加減は、毎年のように賞を受賞しているのも、うなずける味わいだ。なお同商品は、赤ワインとの相性も抜群。そのため甘党はもちろん、左党からも支持されているそうだ。タイプは柿を煙でいぶしたもの(燻蒸)と、いぶさないもの(無燻蒸)の2種。価格は前者が1,080円、後者が2,160円(ともに税込、100グラム)。

 色づけば医者が青くなるともいわれる柿。この秋は、産地で作られたヘルシーでおいしい一品を味わってみるのもよさそうだ。

加藤 秀行[著]、阪神 裕平[著]