現代の暮らしには、様々な騒音の問題が存在する。工事の音、自動車の音、電車の音、さらには教育施設から聞こえる子どもたちの声までがトラブルの種になることもある。しかし、日本にやって来る中国人の多くにとっては「日本はとても静かな場所」なのだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 現代の暮らしには、様々な騒音の問題が存在する。工事の音、自動車の音、電車の音、さらには教育施設から聞こえる子どもたちの声までがトラブルの種になることもある。しかし、日本にやって来る中国人の多くにとっては「日本はとても静かな場所」なのだ。

 中国メディア・新華網は11日、「東京の市民は、どうして騒音の中で眠る必要がないのか」とする記事を掲載した。記事は、日本で仕事や生活をしていると、「清潔」、そして、「静か」という2つの印象が際立つと紹介。昼夜を問わずどこでも静かな印象を受け、国際的な大都市の東京でさえ静けさを感じるとした。

 そして、電車や新幹線では座席で、電話を掛けたり大声で話したりする人の姿は見えず、商業施設でも人の大声は聞こえないと説明。集合住宅や木造家屋は耐震性が優先され防音性は低いものの、住民が自覚をもって騒音を出さないように心掛けているとした。さらに、居酒屋の賑やかさは別として、一般のレストランは小声で話ができるくらい静かであると紹介している。

 記事は、このような騒音の少ない社会が実現できる背景には、小さい頃からの教育があると解説。地下鉄では親が小さな子に対して公共の場で静かにすることを教える場面にしばしば遭遇し、4-5歳の子が2-3歳の子に「大声出しちゃダメ」と諭すケースすらあるとした。

 また、市民の自覚に加えて、1993年に制定された「環境基本法」で、騒音について細かく規定されているなど、法的なルール作りもしっかり行われていると説明。厳格な法規のもと、建設企業は粉塵拡散や騒音を防ぐために、施工現場を厳重に囲うほか、現在の騒音レベルを表示して騒音減少に対する責任感を示していること、運送業では夜間の貨物積み下ろし時のアイドリングストップが徹底され、道路においては民家に近い高速道路には遮音版が装着されていることを紹介した。

 記事は、「日本だって全く騒音がないわけではなく、騒音トラブルによる殺人事件さえ起きる」とする一方で、「ただ、少なくとも全体の状況はやはり良好だ」とした。そして「各個人と、騒音を出し得る各主体がそれぞれ可能な限り他人に配慮してこそ、初めて静かな生活環境ができるのである」と論じている。

 自分の事ばかり考えず、他人の事を少し考える余裕を持つことで改善されるのは騒音のトラブルだけではない。環境問題も、食品の安全問題も、マナーやモラルの問題も、ありとあらゆる問題が良い方向へと進むはずだ。他人を思いやる心、「情けは人の為ならず」の精神が中国社会に広く浸透することで、中国が待望する真の「和諧社会」がやって来るのである。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:123RF)