このところFXは、企業の信頼性の向上に加えて、取引ツールなどの利便性も高まり、口座数や取引高が増加しているようだ。

 矢野経済研究所は11月1日、FX(外国為替証拠金取引)の動向調査の結果を発表した。調査は商品先物会社やFX専業会社、証券会社、ネット銀行などを対象に、7月から9月にかけて実施された。FXは個人投資家向けの金融商品で、証拠金を担保に外貨の取引をし、差金決済を行う仕組み。

 FX口座数をみると、財務基盤の増強やコンプライアンスの徹底など、企業の健全性や信頼性が向上したことから増加し、2016年3月期の口座数は前年同期比8.3%増の575万口座になった。2016年3月期の年間取引高も、前年同期比18.6%増の5,003兆円に拡大。為替相場が大きく変動したことから、取引高が大きく伸びた。

 昨年以降の為替動向では、スイス国立銀行が対ユーロ相場で上限を撤廃し、スイスフランの暴騰を招いた2015年1月の「スイスフラン・ショック」や、中国人民銀行が人民元の切り下げを行ったことで為替が大きく動いた2015年8月の「チャイナ・ショック」など、大きな相場変動が発生した。それにより取引高は増えたものの、顧客の資産は減少し、2016年3月期の預り証拠金残高は、前年同期比4.6%減の1兆2,574億6,000万円となった。

 2017年3月期については、FX業界の信頼度向上に加え、あらかじめ決めたルールに従って継続的に取引をするシステムトレードや、スマートフォン向けの取引ツールの充実が寄与して、顧客の利便性は向上すると指摘。年間取引高は4,778兆円で前期を下回るものの、口座数が616万5,000口座、預り証拠金残高が1兆3,230億円に拡大すると予想している。

 そんな中、株式会社アドフェリックは9月4日から6日にかけて、20代から60代の新橋エリアのサラリーマン100名を対象に、お金に関する意識調査を実施した。最も興味のある副業について聞いたところ、「インターネット物販」の38%に続いて「株・FX」が24%がランクインした。以下は、「アフィリエイト」(12%)、「不動産投資」(11%)、「アルバイト」(5%)の順で、「その他」は10%。

 FXは信頼性に加えて、サービスやツールも拡充しており利便性が高まっている。少額から始められるFXは、サラリーマンのお小遣い稼ぎの手段として注目されているようだ。

サイトウ イサム[著]、加藤 秀行[著]