2ゴールを挙げた大迫。CFとして存在感を示した。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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[親善試合]日本4-0オマーン/11月11日/カシマ
 
 オマーン戦の大迫勇也は、まさに「これぞ1トップ」という活躍だった。
 
 立ち上がりはチーム全体の動きが硬く、縦パスがなかなか入らなかったため、大迫勇也のファーストプレーは7分。その後も相手の最終ラインと駆け引きしながら、何度も動き直してボールを要求するも、ボールホルダーとの意思疎通が合わず、20分過ぎまではプレー回数3回にとどまった。
 
 そこで、大迫はサイドに流れる“横の変化”を入れて前線で勝負を続ける。むやみにポジションを下げないことでDFを引きつけ、トップ下の清武弘嗣にスペースを創出。徐々にチームにリズムが生まれると、大迫のペナルティエリア内でのプレーも増えていく。試合前、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督からは、「(前線から)下がってくるな」とだけ、指示を受けていたという。
 
「動くなというよりは、ボールが来る時にはゴール前にいろ、ということ。トップ下にはキヨくん(清武)がいたし、上手く任せながらゴール前でパワーを使えるように心掛けた」
 
 ゴール前で――、という部分を体現し、結果につなげたのがふたつの得点シーンである。32分、左サイドからの清武のクロスにファーで合わせて先制点を奪うと、42分には清武のスルーパスに抜け出してボックス内でDF1枚を交わして豪快なシュートを突き刺した。さらに言えば、オフサイドでノーゴール判定になったが、19分には本田圭佑の折り返しに飛び込んでゴールネットを揺らしている。
 プレー回数は16回と決して多くない。しかし、そのうち約7割にあたる11回をアタッキングサードで記録し、4本のシュートを放っている(うち3本が枠内)。61分から入れ替わりで出場し、プレー回数11回のうちアタッキングサードでは3回にとどまった岡崎慎司と比較しても、FWとしての効率の良さが見て取れる。

 ハリルホジッチ監督も、「私が要求したポジションを取ってくれた」「このポジション(CF)に良い候補が見つかった」と大迫に太鼓判を押す。
 
 裏への抜け出し、身体を張ったポストプレー、空中戦、精度の高いシュート、前線からのプレスバック。岡崎とはまた違ったプレーの選択肢が加わったのは、チームにとってポジティブな要素である。次なるテーマは、強豪相手でも大迫の1トップは通用するのか。ぜひとも、サウジアラビア戦で試してほしい。
 
【大迫のプレーデータ】※以下、( )は前半/後半の回数。データは編集部集計
出場時間:61分(途中交代)
プレー回数:16回(13回/3回)
→アタッキングサード 11回(10回/1回)
→ミドルサード 5回(2回/3回)
→ディフェンシブサード 0回(0回/0回)
 
パス数:10回(7回/3回)
パス成功数:9回(6回/3回)
パス成功率:90.0%(85.7%/100%)
 
シュート数:4回(4回/0回)
※枠内:3/枠外1
ボールロスト:2回(1回/1回)
 
▼大迫がパスを受けた回数(選手)ランキング
1位/清武弘嗣/4回(3回/1回)
2位/本田圭佑/2回(1回/1回)
    齋藤 学/2回(2回/0回)
4位/酒井宏樹/1回(0回/1回)
    吉田麻也/1回(1回/0回)
 
▼大迫がパスを出した回数(選手)ランキング
1位/清武弘嗣/2回(1回/1回)
    本田圭佑/2回(2回/0回)
    齋藤 学/2回(2回/0回)
4位/山口 蛍/1回(0回/1回)
       酒井宏樹/1回(1回/0回)
       永木亮太/1回(0回/1回)
      吉田麻也/1回(1回/0回)
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)