2点目のシュート前に見せた絶妙な切り返しには、ライバルの岡崎も思わず舌を巻いた。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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[親善試合]日本4-0オマーン/11月11日/カシマ
 
 大迫勇也にとって、これ以上ない代表復帰劇だった。
 
 立ち上がりこそ、ボールを受けられない時間帯があったが、32分に清武弘嗣のクロスをヘッドで突き刺して待望の先制点。さらに、前半終了間際にはペナルティエリア内で鋭い切り返しから豪快にシュートを叩き込み、10分間で2得点を荒稼ぎした。約1年半ぶりの出場にあたっては、「内容どうこうより得点を取ることしか考えてなかった」という。
 
「(先発起用でも)別にいつも通りプレーすれば大丈夫かなと思っていました。立ち上がりはあまりビルドアップが上手くいってなかったけど、キヨくん(清武)が僕のことを見てくれていたから、ゴールに向かうことができた。1点目は良い感じで中に入れましたし、2点目も落ち着いてターンできましたね」
 
 得点シーンをベンチで見ていた岡崎慎司は、同じFWとして大迫の凄さを解説する。
 
「あれだけボールを触れていなかったら、普通はストレスがかかって焦れてしまうもの。でも、(2点目の場面で)余裕を持って切り返しができたのは、同じFWとして凄いなと思います。(31分に)左足でシュートを打って(枠の)上に行ったのが布石になってリズムが生まれて、勝負ができた。“らしさ”がありますね」
 
 オマーン戦の試合会場となったカシマスタジアムは、鹿島時代のホーム。ピッチ、そしてサポーターが作り出す雰囲気が、大迫の活躍を“アシスト”してくれたようだ。
 
「懐かしい感じがしましたね、雰囲気とか、ピッチの匂いとか。僕にとって特別なスタジアムなので、自然とモチベーションが上がりました。鹿島に代表として戻って来られて、なおかつ(得点を)決められて嬉しい」
 
 もっとも、2ゴールを挙げたとはいえ、オマーン戦はあくまで親善試合だ。FIFAランキング129位(日本は51位)で、ワールドカップ予選ですでに敗退している「格下」、という注釈がどうしてもつきまとう。それは大迫自身も理解しており、“本番”となるサウジアラビア戦に向けてすでに気持ちは切り替わっている。
 
「次が大事だし、まだまだこれから。次の試合でまた点が取れるようにしたいです」
 
 そう語り、ミックスゾーンを後にする大迫の後ろ姿からは自信が滲み出ていた。
 
取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)

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