オマーン戦でキャプテンマークを巻いた本田。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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[親善試合]日本 4-0 オマーン/11月11日/カシマ
 
 試合後の本田は、どこかサバサバしていた。最近は代表戦直後のミックスゾーンでは雄弁だったが、この日はだいぶ静かなトーンで話し始めた。

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「次もあるので、次のほうが大事なのであんまり多くはしゃべらないほうがいいかなと思います。簡単に言うと、相手も相手ですけど、試したいことは試せた。なので、とりあえずは良しとしようかなというぐらいの試合だったと思います」
 
 “次”というのはもちろん11月15日のサウジアラビア戦を指す。負ければ予選敗退の可能性が高まるだけに、そのサウジ戦の前にああだこうだと話すのは良くないと思っていたのだろう。「多くはしゃべらないほうがいいかな」と言うとおり、清武とのコンビネーションについて訊かれても曖昧な回答で切り返していた。
 
「(清武とのコンビネーションは)たまたま上手くいった部分もあるけど、実際に距離感については話し合っていたので意図的に上手くいった部分もあるかなと。ただ、(次に戦うのは)同じ相手ではないので、今日と同じやり方をしても効果があるとは思えない。相手の立ち位置を見ながら、こっちの立ち位置を変えるのが理想だなっていうのを改めて感じました。試合中にそういう変化を加えられる選手が良い選手なんだというのを思いながら、プレーしていました」
 
 清武とのコンビネーションはまずまず上手くいったが、サウジ戦でどうなるかは分からない。いつもなら収穫と課題をはっきりと言う本田も、この日は断定的な言い回しがなんとなく少ない印象だった。
 
「一番やりたかったのは自分のポジショニング」と言っても、具体的な動き方の解説はなく、周りとの選手との共通理解についても、「そんなにやってない。近場の選手、今日で言えば(酒井)宏樹、キヨ(清武)、サコ(大迫)、(山口)蛍、たまに(吉田)麻也もそうですかね。自分と直接関係がある選手とはそれなりに話しました」と具体的な内容にまで言及しなかった。
 
 大迫のゴールまでの細かい崩しについては、「例えば真司が出ていたらあのシーンだと、あそこに真司がいて、真司が僕を追い越して中に入ってくる。僕が元々中にいわたけですから、ああいうシーンは最近皆無だったのに対して、こういう親善試合が入ったことでやれたこと、得点につながったというのは」と話していたが、いつものようなインパクトのある言葉があまり出てこない。
 
 ただ、それでいいと思う。観光気分のオマーンに4‐0で勝ってもさして意味がないことは本田をはじめとする選手たちが誰より理解していたはずだ。サウジに手の内は見せない──。曖昧な表現でのらりくらりとかわしていた本田のスタンスからは、次のサウジ戦で絶対に勝たないといけないという強い決意がむしろ感じ取れた。