右サイドハーフの位置に入って攻撃を活性化させたFW浅野拓磨(シュツットガルト)

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[11.11 キリンチャレンジ杯 日本4-0オマーン カシマ]

 後半16分にピッチに送り込まれたスピードスターが右サイドを疾走する。FW本田圭佑(ミラン)に代わって投入されたFW浅野拓磨(シュツットガルト)は、「まずはゴールを意識し、守備のところもしっかり意識して入った」。

 交代直後の後半18分、いきなり見せ場を作る。MF清武弘嗣(セビージャ)のパスをPA内で受けると相手選手のファウルを誘ってPKを獲得。しかし、浅野自身は「自分にとっては微妙でした(笑)」とこのプレーを振り返る。

「抜け出すタイミングやあのスペースは狙っていたので、できればファウルをもらう前にシュートまで行きたかった。自分の動きが合わなくて、それでファウルを誘ってしまった」。思い通りのタイミングで抜け出したからこそ、シュートまで持ち込みたかったと悔しさを滲ませた。

 しかし、浅野はPKを獲得した。思い出されるのは6月3日キリン杯準決勝のブルガリア戦だ。後半41分にPA内でファウルを誘ってPKを獲得した浅野は、ベンチからFW宇佐美貴史がキッカーを務めるように指示が出る中、「自分が蹴りたい気持ちがあった」とボールを放さずに主張を続けた。浅野の粘りに負けたバヒド・ハリルホジッチ監督はOKサインを出し、キッカーを務めた浅野はきっちりネットを揺らしてA代表初ゴールを記録している。

 しかし、この日はボールに向かうことなく、キッカーを清武に任せた。「チームとして決まっている優先で蹴る選手がいるし、決まりはあるので。その通りにしました」と苦笑。しかし、そのPKを清武がきっちり沈めてチームに3点目が生まれた。

 その後も「裏への抜け出しはどこのポジションに入っても意識しているし、特長として出さないといけない」と、後半25分に清武、同27分にはMF小林祐希(ヘーレンフェーン)のスルーパスから裏に抜け出すなど、縦への推進力を生み出し続ける。試合途中からは「ベンチからの指示」でFW久保裕也(ヤングボーイズ)とポジションを移して最前線に入ってからもゴールを狙い続けた。

 自身にゴールはなかったものの、持ち味は存分に見せ付けた。15日には、ロシアW杯アジア最終予選サウジアラビア戦が行われる。「こういう展開で出ることはイメージとして持っているので、しっかりイメージしながら準備したい」と来たるべき出場機会に向けて準備を進める。

(取材・文 折戸岳彦)


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