F1から市販車までメルセデスと共に見かける「AMG」って何?

写真拡大 (全5枚)

1990年まではメルセデスと直接的な関係はなかった

メルセデスのハイパフォーマンスモデルに付けられている三文字のアルファベットが「AMG」。1980年代には「アーマーゲー」と呼ぶのが通に見えるなどと言われたものだが、「エーエムジー」と読むのが正解。現在は、ダイムラーグループの一員としてメルセデスAMGという会社組織になっている。

さて「AMG」という三文字は創業メンバーに由来している。もともとダイムラー・ベンツ(当時)のレース部門において活躍していた「ハンス・ヴェルナー・アウフレヒト」と「エバハルト・メルヒャー」が、同社がモータースポーツ活動から撤退したときに、グローザスバッハにあったアウフレヒトのガレージで独自にレースエンジンを開発したことにAMGの起点はある。

その後、1966年にエンジニアリング会社を起業する。その際に、アウフレヒトとメルヒャーのイニシャル、そして創業の地であるグローザスバッハにちなんで「AMG」という名前が付けられたという。

1970年代、AMGはモータースポーツだけでなく、レースのノウハウを活かして市販車のカスタマイズにも着手する。そうして生まれたメルセデス・ベンツをベースとしたカスタマイズカーが多くの賞賛を得た。しかし、元メルセデスのエンジニアではあったが、直接的な関係があったわけではなかった。

1990年、ついにAMGはダイムラー・ベンツと協力協定を結んだ。それまでのメルセデス・ベンツに特化したチューナーという立場から、ついにメーカーと協力してクルマを生み出すようになる。その記念すべき最初のモデルがメルセデス・ベンツC36 AMG(1993年)だ。初代Cクラスに、3.6リッターまでスープアップした直6エンジンを搭載したこのマシンにより、AMGは公認チューナーといったポジションを得たのだ。

その後、段階を踏みつつ2005年にはすべてのAMG株をダイムラーが取得する。このとき、AMGは「メルセデスAMG」へと社名を変更、ハイパフォーマンスモデルを生み出す組織へと変身したのである。なお、現在のファクトリーが置かれているのはアファルターバッハとなっている。

(文:山本晋也)