男女の給与ギャップに抗議し、フランスの女性たちが16時34分に会社から一斉に帰宅する

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フランスのパリで男女の賃金格差を是正するため、女性たちが新しい形で抗議を行い注目されている。

16時34分に女性が一斉に帰宅

その抗議が行われたのは11月6日。パリにある政府機関や文化施設、大手企業で働く女性たちの多くが、16時34分になると一斉に職場から退席し、会社を後にしたという。

その後女性たちの一部は街頭に出て、プラカードなどを掲げ抗議を開始。2010年に示された1時間あたりの男女の賃金格差15.1%を、是正するよう強く訴えたとされている。

約38日も多く働かなくてはならない?

この運動を呼びかけたのはフェミニスト団体の「Les Glorieuses」。

彼女らは賃金格差に関するさまざまなデータを分析。その結果、同じ賃金と仮定した場合、男性に比べ女性は38.2日も多く働かなくてはならないことが明らかになったという。

さらにこのままのペースでは世界的な男女の格差是正は2186年まで実現されないとし、抗議を行うために11月6日、同じ時刻に職場を離れるよう女性たちに呼びかけた。

するとそのメッセージはソーシャルメディアなどによって広がり、フェイスブックでは約1万人が運動に参加することに関心を示した。ツイッターでも「7novembre16h34」というハッシュタグが注目され、多くの投稿が寄せられたそうだ。

女性市長や教育相まで運動を支持

またこの運動に呼応したのは一般市民だけではない。

パリで最初の女性市長であるAnne Hidalgo氏は、団結の意志を示すため16時34分で市議会のミーティングを中断し、退席したとされている。

また教育相のNajat Belkacem氏もこの運動を擁護し、ツイッターで「7novembre1634の運動を支援します。賃金の平等に対する戦いは、社会全体に関わる問題です。私たちは2186年まで待てません」とコメントしている。

アイスランドでの運動を見習う

実はこの運動は、11年前からアイスランドで毎年10月24日に行われている抗議活動にならったものだとされている。

アイスランドでは男女の賃金格差が約14%とされているが、その賃金から計算した場合、本来退社するべき時間は14時8分となるため、10月24日にはその時間に合わせ女性たちが帰宅し続けてきたそうだ。

そしてアイスランドを含めた北欧の国々では現在少しずつ賃金格差が埋まり、帰宅する時間も14時8分から14時38分に変わりつつあるという。

しかしこのペースで進んだとしても、賃金格差がなくなり男性と同じ帰宅時間になるには、あと52年もかかるとされている。

男女の賃金格差では世界ワースト2位の日本。この問題を解決するためにも、話し合う機会を多く持つことが重要なのかもしれない。

※初公開時、一部表現に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。(2016年11月11日)