今最終予選では初招集となる久保(左)や小林(右)らは、攻撃面で新たな力となり得るか。写真:小倉直樹(サッカーダイジェスト写真部)

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 改めて記すまでもなく、11月15日のサウジアラビア戦は、ロシア・ワールドカップ行きを占う上での最重要な一戦となる。
 
 勝点10で首位に立つサウジに対し、3位の日本は勝点7。勝てば勝点で並ぶことができるが、負ければその差は「6」にまで広がる。ホームで戦う以上、引き分けも許されない、まさに大一番だ。
 
 その4日前に組まれるオマーンとのキリンチャレンジカップを、ヴァイッド・ハリルホジッチ監督は「我々にとって良いテストになると思う」と位置付けている。極論すれば、勝敗はどうでもいい。

「あまり(代表で)プレー機会のない選手や、海外で試合に出られていない選手にチャンスを与えたい」と指揮官が語るように、個々のコンディションやチームへの適応力のチェックを優先し、選手層の拡大を図るつもりだ。
 
 それと同時に、サウジ戦に向けた戦術上の確認作業も重要になってくる。
 
 守備に関しては、ここまでの最終予選4試合で日本は4失点を喫している。そのすべてがFKやPKなどセットプレー絡みで、流れのなかからは一度もゴールを許していない。ハリルホジッチ監督もチームの組織的な守備に関して「素晴らしくオーガナイズされている」と充実の表情を見せる。
 
 キャプテンの長谷部誠は、オマーン戦について「どこでブロックを敷くとか、どこからプレッシャーを掛けるとか。そのあたりはサウジ戦に向けて、やるべきこと」と語る。
 
 もっとも、長谷部自身はそこまで守備面にナーバスにはなっていないようだ。
 
「守備ももちろん大事です。セットプレーから4失点していますから、セットプレーには気をつけなければいけないというのは、みんなも考えているはず。ただやっぱり、攻撃面で、全員がどういうところで共通意識を持ってやっていくか。僕としては、どちらかというと攻撃に関して、すり合わせていく部分が多いかなと思います」
 
 今回の招集メンバーを見れば、ハリルホジッチ監督がより変化を求めているのは、攻撃面であることが窺える。
 
 CFには待望論のあった大迫勇也を選出し、リオ五輪世代の久保裕也が約4年半ぶりに代表復帰を果たした。左ウイングでは宇佐美貴史を外し、これまで追加招集が常だった齋藤学を“最初から”招集。そしてトップ下には、6月のキリンカップ以来の招集となる小林祐希を呼び寄せた。
 
 ある意味、ハリルジャパンではまだ目立った成績を残せていない彼らが、攻撃面でどんな化学反応を起こすことができるか。指揮官に、勝負のサウジ戦で「使ってみたい」と思わせるようなプレーを見せられるか。
 
 オマーン戦の最大の焦点は、攻撃面のバージョンアップ。あるいは、その可能性を少しでも示すことができるか否かだ。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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