イオンの店舗(「Wikipedia」より)

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 この連載企画『「だから直接聞いてみた」 for ビジネス』では、知ってトクもしなければ、自慢もできない、だけど気になって眠れない、世にはびこる難問奇問(?)を、当事者である企業さんに直撃取材して解決します。今回は林賢一氏が、ショッピングモール内にあるフードコートに関するさまざまな謎に迫ります。

【ご回答いただいた企業】
イオンモール 日の出

 筆者にとって、もっとも仕事がはかどる場所がファミレスだった時代は終わり、最近はショッピングモール内のフードコートになった。

 それはなぜか――。見晴らしが最高だからだ。たとえば、筆者が最近よく訪れるイオンモール日の出(東京都西多摩郡日の出町)のフードコートは壁一面が窓ガラスで、ほどよい風景が目の前に広がり、大変気持ちがよい。これは、建物の密集した都内のファミリーレストランでは、まず見られない光景だ。

 加えて、週末のランチタイムなどを除けば、フードコートは空いている。ちょっとやましい気持ちにはなるのだが、4人用の机をひとりで独占することも環境的には充分に可能だ。もちろん、フードコートなので飲食はいつでも購入可能。

 まとめると、「風景が素晴らしい」「空いている」「飲食の自由度が高い」という3つの利点があるわけだが、都内でこれらをクリアするのは、高級ホテル最上階にあるレストランや喫茶店くらいしか思いつかない。つまり、イオンモール日の出のフードコートは、それほどハイレベルな環境にあるといえる。これで仕事が進まないとすれば、それは100%自分のせいだ。

 高級ホテルの喫茶店と違う点を挙げるとすれば、セルフサービスであることくらいだ。紙コップが用意されており、それを自分で座席に持っていくシステムだ。

 このフードコートで、しばらく周りを観察してみると、飲食物を購入せずに勉強をしている学生や、世間話している年配の方などもいる。無料の水だけを飲み高級ホテル並みの環境を満喫している。果たして、これは許されるのか。余計なお世話だが気になってしまった。

●水だけで居座るのはNG!

 そこで、イオンモール日の出に直接聞いてみた。

「水だけでフードコートの机や椅子を使用してもいいのですか?」

担当者 基本的には、フードコートでお食事やお飲み物を購入されたお客様のスペースとしていますので、お断りをさせていただきたいのですが、当方でもすべてを見ているわけではないので、完全に禁止というのはなかなか難しいと思います。

――私はいつも何かしら購入をして席を使っていますが、たまに水だけのお客さんも見かけます。ルール上はダメだけれども、やはり制限しづらいということですね。

担当者 そうですね。

――たとえば、ランチタイムなどで席が埋まっているような時に、マナー違反をしている人がいた場合、どのようにするのが望ましいでしょうか。

担当者 店舗のスタッフにお声掛けください。そうしましたら、警備の者が対応させていただくということは可能です。また、もしそのようなお客様をお見かけした場合は、席を空けていただくようにお声掛けするといった対応を取らせていただきます。

――ほかに、フードコートを利用するうえでのルールはありますか。

担当者 「充電器が使えるところはありますか」というお問い合わせがよくあるのですが、コンセント自体がフードコートにはありませんので、ご注意ください。

――充電を認めると長時間の利用になってしまうことが予想されるので、その予防も含めてコンセントがないのでしょうか。

担当者 そうですね。

――ちなみに、席の使用時間に制限はありますか。

担当者 時間制限は、当社では特に設けておりません。

――ありがとうございました。

 というわけで、「水だけでフードコート利用」は厳密にはNGだが、実際には対応に苦慮しているというところか。

 筆者は、長時間利用していると申し訳なく感じ、追加で飲み物を頼んでしまうタイプの人間なので、水だけでフードコートに長居する人の感覚が本当にわからない。このような原稿を、空いているフードコートで書いている筆者は、マッチポンプだろうか。ビバ、フードコート。
(文=酒平民 林 賢一/ライター)