ハリルホジッチ監督もその成長を認めるDF丸山祐市

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 わずかな時間だったが、確かな一歩だった。日本代表DF丸山祐市(FC東京)は10月11日のオーストラリア戦(1-1)に後半アディショナルタイムから途中出場し、A代表デビュー。FW原口元気に代わって左サイドハーフとしてピッチに入ると、相手エースのFWティム・ケーヒルをケアするなど、「FKのための戦術的なチョイス」(ハリルホジッチ監督)として役割を果たした。

「ポジションのことは置いておいて、試合に出られたのは自分にとってポジティブ。クラブに帰ってからも体のコンディション、気持ち的なコンディションもいい状態でいられた。また代表に戻ってこられて充実しているし、コンディション的にはいい状態だと思う」

 昨年9月のW杯アジア2次予選でDF槙野智章に代わって追加招集され、A代表初選出。その後もコンスタントに招集され、10試合目のベンチ入りで待望の代表デビューとなった。「代表で足りないところは多々あるけど、クラブに持ち帰って個人的にもやってきたつもり」。この1年間の取り組みをそう振り返る丸山に対し、ハリルホジッチ監督も称賛の言葉を送っている。

 4日のメンバー発表会見で「若い選手は少し恥ずかしがっているのかなと思う。グラウンド内でも外でもまだまだ恥ずかしさがあるのかなと」と指摘する一方で、「ポジティブな発見は丸山。トレーニング中も安定性が増してきたし、より自分を表現できるようになった」と、名前を挙げて褒めた。

 この日の前日会見でも「例えば丸山は、最初は大島(僚太)よりも恥ずかしそうにしていた。だんだん慣れてきて、トレーニングでもパーソナリティーが変わってきた」と指摘。コーチングを含めたポジティブな変化と成長を感じ取っている。

 これには丸山自身も「慣れがいいことかは分からないけど、自分というものをしっかり出せていると思う」とうなずく。「最初はスピードが速くて、質も高くて、すごいところに来ちゃったなという思いがあった。もちろん、今も速いし、質も高いと思うけど、自分の質が上がったのか、成長したのか分からないけど、付いていけている感覚はある」。自分が成長できているという実感が、さらにそのスピードを早めている。

 ポジションを争う立場にあるDF吉田麻也も丸山について聞かれ、「(代表に)入ってきたときよりも自分の特徴を出そうとする意思が練習のときから見える。代表に来て他の選手を見ることで、クラブに持ち帰って、向上させてまた来るというのが続いていると思う」と、指揮官の印象に全面的に同意した。

「FC東京で、日本で一番良い選手の隣でやっていることが、彼にとってプラスになっていると思う」と、クラブでもチームメイトのDF森重真人の存在の大きさを挙げ、「センターバックのポジション争いは他のポジションに比べて少ない。マル(丸山)もそう若くないので、ナオ(植田直通)とかもっと若い選手が出てきて、センターバックとしてポジション争いをしていきたい」と、さらなる突き上げに期待していた。

(取材・文 西山紘平)


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