Doctors Me(ドクターズミー)- 人間不信は社会生活において深刻...克服に重要な2つの考え方

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職場で、学校で、ともすれば家庭内でさえ。

周囲の人間が信じられないことによる孤独感や不安感は筆舌に尽くしがたいものがあります。

原因と対策、その両面から「人間不信」をつまびらかにしていきます。

要チェック項目


□人間不信は社会生活を営む人間にとって深刻な状態である
□原因は過去の経験によることが多い
□対策は「信頼する」基準を変えること

人間不信とはどういう状態?

その名の通り、人間不信とは人間、特に自身の周囲に居る人間が信じられなくなった状態のことを言います。

軽度なものでは人間関係の不和などに留まることが多いですが、重度になると正常な社会生活を送ることが困難になります。

また、重症例では被害感情が増幅されることも多いため、ともすれば周囲は常に自らを侵害しようとしていると思い込み『何かされるのではないか』と怯えながら生活するという場合もあります。

人間不信度チェック

人間不信の人にありがちな言動、傾向というものがあるとされています。自分は人間不信なのか悩んでいる人は以下の項目にいくつ当てはまるか調べてみると参考になるでしょう。

□人と接する時、つい悪い点や間違いを探してしまう

□人に否定されたり、より良い案を出されるのが嫌で発言を控えることがある

□自身のミスや不都合な結果を隠してしまう

□周囲から皮肉や意趣返しを受けることが多いと感じる

□初対面の相手と接する時は常に頭の片隅に探りを入れてみようという考えがある

人間不信に陥る原因とは?

人の性格というものは約50%を遺伝により、残りの50%は環境により決定付けられると言われています。つまり、人間不信になるかどうかも周囲の環境に大きく左右されるということになります。

では、人間不信になってしまう生育環境というのはどういったものなのでしょうか? 類別してご紹介していきたいと思います。

虐待やそれに準ずる環境


乳幼児期の感情が芽生え始めた頃、子どもは不安感でいっぱいになりながらも何とか平静を保っている状態と言われています。

そのため、少し何かがあるとすぐに泣きだしてしまう訳ですが、そんな中で子どもは「絶対に信頼できる相手」としての親を自覚していきます。

自分を世話し、守ってくれる親という存在によって初めて信頼という感情を実感していくのです。

それ故にもし親を信頼する経験をしなかった子どもが居れば、その子どもは当然に人間を信じられない性格へと育っていきます。

つまり、暴力や育児放棄などの虐待、または虐待に近い苛烈な環境に身を置かれて育った人というのは極めて人間不信に陥りやすいということになります。

トラウマ


人間不信と言っても、例えば親など近しい人は例外であるという場合も少なくありません。

このタイプの人間不信に多いのが成長過程、学校や職場など、または友人や恋人といった交友関係においてトラウマを抱えてしまうパターンです。

『同僚にミスを押し付けられた』『友人に手ひどい仕打ちを受けた』『恋人にあんまりなフラれ方をした』など、人間対人間であるが故に具体例は枚挙にいとまがありません。

ただ一貫して言えることは一度は信頼していた人間に裏切られる経験であるという点です。

信じていたのに裏切られたからこそ、元から信じなければ良かったという考えにまで至ってしまう、言わば反動の大きさがもたらす人間不信です。

人間関係の構築失敗


小学校に入った時や大学生、社会人になった時など、大きく周囲の人間関係が変わった時に新しい人間関係の構築に失敗してしまうと、そのまま人間不信に陥ってしまうことがあります。

誰しも中々『自分が悪いから人付き合いができない』とは考えられないものですので、自らの孤立の原因を他人に求め、『相手が悪いから上手く付き合っていけない』と判断し、結果として人間不信に陥ってしまいます。

また、事実として孤立してしまうことの原因が本人に無いこともありますので、状況が簡単に解消できない場合も少なくありません。そうなってくると所謂「泥沼」状態になり、人間不信は深まるばかりになってしまいます。

人間不信による弊害

こちらが相手を信頼していないのに、向こうから先んじて信頼を寄せてくれることは稀でしょう。つまり、人間不信の状態にあれば人間関係を広げていくことは非常に困難になります。

会社において上司や同僚、部下との人間関係が存在しなければ仕事は円滑に行えません。

学校において共に学んだり、共に遊んだりする間柄の相手が居ないことは、ともすればイジメの発端になったり、孤立状態から引きこもりに移行してしまう危険性もあります。

人間不信の最大の弊害はそうやって「世界」の広がりを妨げる点にあるのです。「世界」を広げられず、自らの殻に閉じこもってしまった人は社会から切り離されてしまうため、現代において幸せになることは非常に困難です。

人間不信は心の問題なので軽んじられる傾向にありますが、本人の一生を左右するかも知れない重大な状態なのです。

人間不信を治したい人に重要な2つの考え

社会生活上、不便や不利益の多い人間不信ですから、内心では治したいと考えている人も多いでしょう。しかし、問題は根深いことが多く、抜本的な解決は困難を極めることが容易に推測できます。

そこで、本項では人間不信の状態を少しでも改善する方法について論じたいと思います。自らの人間不信に悩む人は是非、参考にしてみてください。

人の良いところを探す


例えどれだけ周囲の人が信じられずとも、何かしら良い部分のある人を見出だすことは難しくないはずです。人間不信に悩む人は率先して、そういった「比較的良い人」を認めるようにしましょう。

人間不信の状態にある人は往々にして「信頼に足る人物」のハードルが高い傾向にあります。同じ人間なのですから、身構え過ぎずにもっと気軽な理由で他者を信頼するよう心掛けてみましょう。

基準を他者に委ねる


数は少なくとも、親など信頼できる人が既に身近に居る場合にはいっそのこと、信頼するか、しないかの基準をそういった信頼できる人に委ねてみるのも手です。

信頼できる人が信頼している人は、同じく信頼できるだろうと考える方法です。

そうすることによって信頼できる相手がどんどん増え、上手くすれば人間不信を脱却できるかも知れません。

人間不信は社会性の敵なので基準を変えて対処しましょう

過去の経験などから人間不信になると、人間関係を広げたり社会性を高めたりできない自縄自縛の状態に陥ります。そうなると現代社会において充実した生活を送ることは極めて困難になってしまいます。

そこから少しでも脱却するためには、信頼の「基準」を変えることが大切です。

他者の良い部分を肯定的に捉えたり、「信頼する人の信頼する人」を信頼してみたり、というように自分の中のハードルを上手くコントロールして、何とか状況の改善を図ってみてください。

(監修:Doctors Me 医師)