松田龍平と戸次重幸、現場では目を合わさないようにしていた?『ぼくのおじさん』インタビュー

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 芥川賞作家、北社夫さんの同名児童文学を実写映画化した『ぼくのおじさん』が公開中です。

 小学生のぼくこと雪男もあきれる、屁理屈ばかりの居候の“おじさん”に扮し主演を務める松田龍平さんと、“おじさん”が恋に落ちた美女をめぐる恋敵を演じた戸次重幸さんにインタビューしました。

◆映画ならではの『ぼくのおじさん』の世界

――北社夫さんの原作を小学生のころに読んで大好きでした。おお! 映画化されるんだ!松田さんがやられるんだ! と。

松田:ドキドキしてきた(笑)。“おじさん”って、言ってしまえば、どうにでも演じられるというか。もちろんキャラクターはあるんですけど、独特の言い回しとかね。ただ今回は、半分がハワイに行ってからの映画オリジナルのお話なので、そのときのテンションをどう成立させるかが大きかったですね。

ハワイに行ってからは、エリーさんに対しての気持ちがマックスだったり、恋敵の青木に対して暴力的な一面を見せるので、それをどう成立させるかとか。だから原作だけじゃなく、今回のストーリーになったうえでの見せ方を考えました。

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――その青木を演じられているのが戸次さんです。映画オリジナルのキャラクターで、おじさんとは違い現代的な男性ですね。

戸次:クランクイン前に監督と人物像についてお話しさせていただきました。青木はいいやつってことでいいですかと。腹にいち物もなく、竹を割ったようないいやつ。過去にエリーとはいろいろあったかもしれないけれど、それも若さゆえ。根はいいやつでいいですねと確認したら、監督もそうですねと。下手に色気を出してやると余計に伝わらなくなるから、ストレートに演じさせていただきました。

◆現場では目を合わさないようにしていた?

――おふたりが恋するエリーに扮した真木よう子さんの印象は?

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松田:真木さんってミステリアスな雰囲気じゃないですか。はじめ台本を読んだときに、エリーは分かりやすいハワイアンってイメージで、どんな風に演じるんだろう、新境地だなと思っていました。

実際にお会いしたら、明るい瞬間はびっくりするくらい明るいんですけど、でもやっぱりミステリアスで、そこが深いなって。エリーのバックボーンを感じられてよかったです。ぴったりでした。

戸次:その人にしか出せない雰囲気って絶対にあって、ある意味役者ってそこで勝負している部分もあるから、本当にエリーは真木さんでぴったりでしたね。映画って背負っているものを短い時間の中でリアルに見せなきゃいけない。明るいシーンでも何か感じさせる雰囲気を出さなきゃいけないわけですが、完璧な仕事をされていたと思います。

――役の関係性から、あまり親しくしないようにしたといったことは?

戸次:僕は一応、目を合わさないようにしてましたね。

松田:あ、そうなんだったんですね。

戸次:嘘ですよ(笑)。そんなことなかったですよね。

松田:そんなことなかったですね(笑)。

戸次:ほぼ順撮りしていただいて。ハワイでのクランクインが、物語でもハワイでのファーストコンタクトの場面だったのでやりやすかったです。

松田:“おじさん”はエリーが自分に惚れてると思っているんですが、僕自身は大丈夫かなと思っていました。胸が痛いというか(苦笑)。戸次さんにお会いしたとき、さらっと爽やかに現れたので、あ、これは勝てないとトドメを刺された感じがすごくしました(笑)。でも“おじさん”としては最後まで、青木には負けられない気持ちでやってました。

――戸次さんは個人として、“おじさん”のような人が近くにいたら仲良くなれますか?

戸次:いや、距離を取りますね(笑)。自分のテリトリーに入ってこないように、距離を取ってるぞ! というのが分かる接し方をします。ちょっと100円貸してくれませんか? と言われても、嫌です! ってしっかりと断りますね。だって返ってこないですから。

松田:“おじさん”はとにかく屁理屈ばかり。そのあとの掛け合いというか、雪男の心の中の声で広がりを見せるキャラクターなんですよね。その関係性が面白いと思います。

<TEXT&PHOTO/望月ふみ>

『ぼくのおじさん』は全国公開中
配給:東映
(C) 1972北杜夫/新潮社 (C) 2016「ぼくのおじさん」製作委員会

●松田龍平 ヘアメイク/須賀元子 スタイリスト/坂元真澄(The VOICE)
●戸次 重幸 ヘアメイク/横山雷志郎(Yolken) スタイリスト/小林洋治郎(Yolken)