「崔順実ゲート」に揺れる韓国で、「事件の真相を記録したファイル」と偽り、パソコンを悪性コード(ウイルス)に感染させる事例が増加している。

韓国警察当局は、北朝鮮が混乱をさらに加重させようと悪性コードを送り込んだと見て、注意を呼びかけている。しかし、警察が発した注意を促すメッセージが「怪しい」と疑われネット上で騒動が起こり、当局が釈明を迫られる事態となっている。

デイリーNKは今月3日、「憂慮される大韓民国」というタイトルのアレアハングルのファイル(拡張子hwp)を入手。韓国国内の北朝鮮人権関連団体の代表の名義で発送されたこのメールに添付されていた。

しかし、同団体の代表はデイリーNKの取材に「そのようなメールを送ったことはない」「発信元のメールアドレスは存在しない」と答えている。

韓国のセキュリティ関連企業の担当者は、「このファイルは3日午前11時13分に作成された悪性コードで、開くと特定サーバにつながり、パソコンの情報を無断で送信するというものだ。北朝鮮がよく使う手法」と述べた。

これに対して、京畿(キョンギ)南部警察庁のサイバー安全課は「『憂慮される大韓民国』というファイルは絶対に開かないでください」というエリアメールを、担当のイ・ヨンピル係長の名義で発送した。

このメールに対して一部のネットユーザーから「怪しい」「不気味」などといった声が上がり、また新たな騒ぎとなった。

京畿南部警察庁は、釜山日報の取材に「本庁が公式に発した緊急メッセージ」だと認めた。また、担当のイ係長は「メールの末尾に私の名前と所属を明記したが、怪文書が飛び交っている状況なので、皆さんに『怪しい』と疑われてしまったようだ」と釈明した。