9日、韓国・中央日報によると、相次いで地震・台風被害に遭った慶尚北道・慶州の伝統家屋・韓屋村の復旧作業が進んでいるものの、資金不足で間に合わせの素材が使われるなど、古都の品格に傷が付くとの懸念の声が上がっている。写真は慶州の伝統家屋。

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2016年11月9日、韓国・中央日報によると、今年9月に地震、10月には台風の被害に遭った慶尚北道・慶州の伝統家屋・韓屋村の復旧作業が進んでいるものの、資金不足で間に合わせの素材が使われるなど、古都の品格に傷が付くとの懸念の声が上がっている。

地元の慶州市によると、9月12日に発生したマグニチュード5.8の地震とそれに続く余震により被害が出た韓屋は3500棟余りのうち1052棟、そのほとんどが瓦の破損だ。地震から約2カ月たち約6割に当たる630棟ほどが復旧したが、その中にも、きちんと元の姿を取り戻せていない建物は少なくない。割れた瓦の代わりに、トタンを瓦の形に曲げた「偽瓦」が使われ、通常は木材を使う軒下部分にも、茶色に塗られたトタンが貼り付けられるなどしているのだ。こうした、まるで街中の安食堂のような偽の瓦屋根が、新羅歴史文化美観地区だけでも60棟以上確認されている。

地震後、政府は慶州を特別災害地区に指定し47億ウォン(約4億3600万円)の復旧予算を組んだ。家屋修復には全壊900万ウォン(約83万円)、半壊450万ウォン(約42万円)、一部損壊100万ウォン(約9万3000円)が支給されるが、瓦の破損はほとんどが一部損壊とされ、伝統的な瓦屋根への修復にはとうてい予算が足りない。伝統的な瓦屋根のふき替えの相場は25坪で約2800万ウォン(約260万円)、対して「トタン瓦」は700万ウォン(約65万円)程度という。

余震や台風接近への不安から急ぎ修復を進めた住民も多く、これといった改善策がない状態に、文化財庁文化財保護支援センターのチン・ビョンギル理事長は「千年の古都の美に傷が付きつつある」と懸念する。

これに韓国のネットユーザーは次のようなコメントを寄せた。

「この国は青瓦台(大統領府)も一般の瓦もみんな偽物だね」
「韓国のやることだからな…」
「大統領からして偽物だし、国の品格をぶち壊してるけど」
「しかしトタン瓦もけっこうお金がかかるんだね」

「瓦ぶきの家は、台風で瓦が落ちて大変だという理由で地震の前からトタン瓦を使っていたよ。“偽物”なんて慶州の人を悪く言うのはどうなのかな」
「住人本人の居住環境が大事なのに、他人の家のことで品格をとやかく言うのはおかしい」
「今後の地震にはこの方が安全かもしれない」

「伝統的な瓦よりも合理的な選択ではあると思う。費用も手頃だし軽量、メリットは多いよ」
「もともとあった瓦だってどうせみんな偽物なんだし、別にいいでしょ」
「美観を損ねるのは残念ではあるけど、他に方法がない。借金して屋根をふくわけにもいかないだろうし」(翻訳・編集/吉金)