<韓国を揺るがしている一連の国政介入疑惑で、新たな逮捕者が出た。朴政権が推進した韓流文化政策の実力者で「文化界の皇太子」として知られるチャ・ウンテクが潜伏先の中国から帰国と同時に逮捕された>

 ニュース1コリアなど韓国メディアは、朴槿惠大統領をとりまく一連の国政介入疑惑に関連して、「文化界の皇太子」と呼ばれる映像監督チャ・ウンテクが8日深夜、中国・青島から帰国したところを検察に逮捕されたことを報じた。

 チャ・ウンテク容疑者は、一連の朴大統領を取り巻く疑惑の中心人物である崔順実(チェ・スンシル)容疑者の側近とされる人物。崔=朴大統領のコネクションを利用して、朴政権が推進した「文化隆盛政策」で数多くの事業を受注、さらには自らの関係者を政府の文化関連役職に据え、予算の優遇を得たという疑いをもたれている。

 事実、チャ容疑者は朴政権になるまで一介のCF監督に過ぎなかったが、朴政権誕生後は、2014年8月大統領直属の文化隆盛委員に任命され、仁川アジア大会の映像監督、ミラノエキスポ展示館映像監督、創造経済推進団長などを歴任。「文化界の皇太子(문화계 황태자)」と呼ばれるまでに存在感を高めてきた。

 検察によると、チャ容疑者は自分が運営する広告制作会社の資金数億ウォンを横領したほか、アン・ジョンボム前大統領府政策調整主席、ソン・ソンガク前韓国コンテンツ振興院長らと共謀してポスコ系列の広告会社の株式を不正に入手した疑いが持たれている。

 検察は、チャ容疑者への取り調べを通じて、一連の国政介入疑惑の実態を明らかにし、今月後半ともいわれる朴槿惠大統領への取り調べに臨むもようだ。

ニューズウィーク日本版ウェブ編集部