「時は金なり」とよく言いますが、時間をお金に換算するのには問題があります。時間はお金ではありません。個人金融系サイト「Done By Forty」では、「時間にはお金以上の価値がある」と言っています。「時間に金銭的な価値を当てはめることに問題がある」というのです。

ほとんどの人は、常に忙しいと感じているのではないでしょうか。しかし、「Monthly Labor Review」に載っていた2011年の研究などによると、実際以上に自分は忙しいと感じている人が驚くほど多いことがわかりました。

その研究では、週75時間以上働いていると見積もっていた被験者は、約25時間ほど多く自分の労働時間を見積もっていたのです。Done by Fortyは、「問題の大部分はお金を元に時間の価値を決めることにある」と説明しています。

昔に比べて、私たちは1時間により多く稼ぐようになりました。そのため、昔以上に「時間の価値も希少さ」も高く評価するようになっているのです。時間を使わなければならないとき、貴重なものを使っているような気がするのはそのためです。

いつからか、私たちは「時は金なり」という考えをするようになりました。その2つを等価とみなすようになり、どちらも希少なものだという考えを強めていきました。今ではお金も時間も大量に持っているにも関わらず、どちらも惜しむようになっています。

このような考え方は、忙しい方がいいことだと思うような"忙しい教"をはびこらせています。時間は価値をつけられないほど貴重なものですが、時間を定量化するために価値(価格)を付け、時間を買えると思い、それによって常に忙しくなっています。しかし、ただ忙しいだけではないとDone by Fortyでは言っています。

「時間=お金」というような考え方を信じることで、有害な行動を引き起こしています。たとえば、自分の時間がとても貴重だと思っていると、時間を誰かのために使わなくなります。1時間で100ドル(約1万円)稼ぐ場合、1時間のチャリティをすれば幸せな気分になるのがわかっていても、1時間分以上豊かだと感じられるとしても、チャリティに時間を使おうとしなくなります。さらに、金銭的価値という観点で、自分の時間には限りがあると考え始め、お金以外に還元されるようなことをしにくくなります。自分の貴重な時間を使うほどの価値がないと考えるのです。


You're Not as Busy as You Think You Are | Done by Forty

Kristin Wong(原文/訳:的野裕子)
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