チーム合流前には2週間で3試合をこなし、コンディションも上々。満を持して11月シリーズに臨む。 写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 11月9日、長友佑都が練習後、ミックスゾーンで記者団の取材に応じた。冒頭15分のみの公開となった練習について、詳細は語らなかったが、「オマーン戦をイメージして戦術の確認などを行なった」という。

 長友は9月シリーズを右ふくらはぎ痛、10月シリーズを脳震盪で欠場。過去2度のワールドカップ予選を経験し、代表90キャップを誇る男が、今回はまだ最終予選に1試合も出場していない。その間、日本は初戦のUAE戦を落とすなど、2勝1分1敗でグループ3位と苦戦を強いられた。その姿をピッチサイドやテレビを通して見て、これまでになかった感情が沸いてきたという。

「試合に出ても出なくても、自分にできることは何かしらあるし、チームに貢献する気持ちは忘れないようにしたい。ただ、(チームが苦しい状況にあるなかで)自分がそこにいないのは、悔しいし、すごく歯がゆい。こういう気持ちはこれまでなかなか味わえなかったんで、サウジアラビア戦は今までになかった心境で臨めるかなと」

 前回の代表活動時には、所属クラブで出場機会を得られていないなかでの参加だったが、今回は違う。「インテルで、2週間で4試合やってきたんで。最後の試合(12節・クロトーネ戦)は出てないですけど、(3日の)木曜日に90分間出ているんでコンディションは問題ありません」と話しており、その言葉からは今の自分に対する自信が窺える。

 ヴァイッド・ハリルホジッチ監督はメンバー発表の際、「サウジアラビアはPKやFKを誘うスペシャリストです。十分に注意して罠に引っかからないようにしなければならない」と話した。しかし、長友は自身が闘うイタリアのセリエAのほうが「やりづらい」と、サウジアラビア対策は問題ないと語る。

「イタリアのチームのほうがずる賢いというか、常に狙われている。触っただけでも相手が倒れてPKになったりするので、(セリエAは)DFとすればやりづらいリーグ。その中でやっているので、問題ないとまでは言えないですけど、慣れています。まあ、中東(のチームは)ファウルを狙っているので、嫌な位置でのファウルには気をつけたい。サウジアラビア戦を良い形で迎えられるように、結果だけでなく内容を求めて、最高の試合をしたい」

 俺がいなかったチームは、本当の日本代表じゃない――。長友がそんな強烈なインパクトのある活躍を、11月シリーズで見せてくれることに期待する。

取材・文:小田智史(サッカーダイジェスト編集部)