9日の練習は別メニュー調整だったが、本人は「明日から普通に一緒にやります。逆にコンディションは良いです」と語る。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 オマーン戦を翌々日に控えた練習(冒頭15分のみ公開)で、長谷部誠は別メニュー調整だった。
 
 その理由を報道陣から問われると、意外な答えが返ってきた。
 
「いや、僕もなんで別メニューだったかちょっと分からなくて。普通にやるつもりで来たんですけど」
 
 身体の調子は特に問題なし。それでも全体練習から外れていたのは、「(クラブで)連戦とかあったので」と長谷部本人も推察するように、おそらくはコンディション面を考慮されてのことのようだ。
 
 それだけヴァイッド・ハリルホジッチ監督は、長谷部という選手を大事に考えているのだろう。替えの利かない大黒柱を、最高の状態でサウジアラビア戦のピッチに送り込む――指揮官のそんな考えによる“別メニュー”だったのではないか。
 
 フランクフルトではここ数試合、主戦場のボランチではなく、3バックのリベロを任されている。
 
「相手のやり方によってディフェンスラインに入ったりしていますけど、チームで求められていることと、日本代表で求められていることはまたちょっと違うので。そこの切り替えはしっかりしないといけない」
 
 ハリルジャパンではもちろん、“本職”での起用が濃厚だが、今回選ばれたボランチは、司令塔タイプが不在だ。長谷部を含め、山口蛍、永木亮太、井手口陽介と、ボールを奪う力があり、マイボールにしたら縦に速く行ける4人が並ぶ。
 
「こういう選手の選考から、監督のやりたいサッカーを感じ取ることができる。蛍だったり、井手口だったり、永木もそうだと思うけど、前にどんどん行けて、ゴール前にも入っていける」
 
 サウジ戦を見据えれば、“中盤のボール奪取力”に期待をかける。
 
「(サウジの)中盤には、速くて、ドリブルが好きな選手がいる。そういう選手に対して、ボールを奪う能力を求められていると感じる」
 
 前日の練習前には、ハリルホジッチ監督と1対1でじっくりと話し込む姿があった。「個人的なことではなく、チームのことを話していた」らしく、今回の選考理由や、サウジ戦に向けた戦略について確認していたかもしれない。
 
 アグレッシブな守備でサウジの中盤を潰し、奪った後は手数をかけずスピーディに前に運ぶ――指揮官の描くサッカーを表現するために、鍵を握るのは中盤だ。このセクションで軸となる背番号17には、攻守両面におけるフル回転の働きが求められている。
 
取材・文:広島由寛(サッカーダイジェスト編集部)

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