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西日本鉄道は9日、天神大牟田線の新型車両9000形の概要説明・撮影会を実施した。3000形をベースに安全性とサービスの向上、環境に優しい省エネルギー化を図った通勤型車両で、2017年3月から導入され、既存車両5000形との代替を計画している。

新型車両9000形は川崎重工兵庫工場で製造された。車体はステンレス製で、乗降扉は1両あたり片側3扉。今年度の導入を予定している1次車(3両固定編成×2編成、2両固定編成×2編成)は10月後半から順次搬入され、概要説明・撮影会が行われた筑紫工場(福岡県筑紫野市)に4編成10両ともに勢ぞろい。撮影会では、おもに3両固定編成のうち1編成(9002・9302・9502)と2両固定編成の2編成(9103・9503 / 9104・9504)が公開され、3両固定編成のもう1編成(9001・9301・9501)が走行試験を行う様子も見ることができた。

外観は西鉄の歴代車両で多く使用された赤帯がモチーフのロイヤルレッドを採用し、スマートグレーを組み合わせて落ち着いた雰囲気のデザインに。車体前面は貫通扉をカラーリングの基軸とし、縦のラインを強調して「前に進む力強さと次世代車両としての新しさ」を表現している。車体側面にロイヤルレッド・スマートグレーの帯も施した。ホームからの転落防止のため、車両連結部に幌を設置し、先頭車同士の連結部では音声による注意喚起放送を行う。9000形同士を連結し、7〜8両の長編成での運用が可能だが、西鉄の他の車両と同様、異なる形式による連結は考慮していないとのことだった。

車内はロングシートの座席配置となり、定員は先頭車124名・中間車137名。座席端部に大型袖仕切りを設け、スタンションポールも増設(先頭車9本・中間車11本)して安全性の向上を図っている。車いす・ベビーカー利用者のための優先スペースが全車両に1カ所ずつ設けられ、床や吊り革の色も変更して識別しやすくする。乗降扉の上に液晶式の車内案内表示器を2画面ずつ設置し、路線案内や駅設備案内などの多彩な情報を4カ国語(日・英・中・韓)で表示。車内広告も放映される。

車両制御装置、補助電源装置など主要な電気機器には次世代半導体素子「SiC」を適用したインバータを採用。前照灯・尾灯・車内照明などすべての照明装置をLED化し、置換え対象となる5000形と比べて約50%の省エネルギー化を図った。

今回公開された1次車は2017年3月の営業運転開始に向け、1月から本線走行試験を行う予定。1次車がデビューした後、4月から2次車(3両固定編成×2編成、2両固定編成1編成、計3編成8両)の搬入が始まり、5月に営業運転を開始する予定となっている。

なお、9000形の概要説明にて現在の保有車両に関する説明もあり、2015年度末の時点で4編成残っていた特急用電車8000形のうち、観光電車となった「旅人 -たびと-」「水都 -すいと-」を除く2編成は解体中とのことだった。天神大牟田線の特急は一部を除き、3000形と「水都 -すいと-」を中心とした運用となっている。

(上新大介)