「生きる力を身につけて」鶴のヒナたちにエサの取り方を教える活動がステキ

写真拡大 (全6枚)

イギリスで野生の鶴の保護活動が行われ、数が増えているとして話題になっている。

エサの取り方を直接教える

その活動を行ってきたのは「Great Crane Project」。彼らは2010年から数少ない野生の鶴を、直接人間の手で増やすことを試みてきたという。

その試みの1つとは、スタッフが「代理母」としてヒナを育てるという方法。

しかし単にエサを直接与えるわけではない。スタッフは灰色の衣装を着て、手に親鳥に似せた道具を持ち、戸外にヒナを誘導。

そして小川や草むらなどでエサの取り方をヒナに直接教え、野生の中で生き延びられるよう促してきたそうだ。

Facebook/The Great Crane Project

Facebook/The Great Crane Project

その結果、2010年から2014年の間に、イングランド南西部において93羽の鶴を野生に返すことに成功し、現在160羽が国内に生息しているという。

約400年間も姿を確認できず

実は鶴の優雅な求愛ダンスや美しい鳴き声は、イギリスにおいても昔から多くの人々に親しまれ、イングランドやスコットランド、ウェールズの田舎でもその姿を日常的に見ることができたとされている。

しかし16世紀から17世紀のエリザベス朝の時代に狩猟などで乱獲され、湿地帯などの生息地も奪われたために激減。

1978年にNorfolk Broads国立公園でわずかな個体の回復が確認されるまで、約400年以上も飛来する姿を見ることができなかったという。

Facebook/The Great Crane Project

イギリスの各地に鶴が住み着く

しかし「Great Crane Project」が「代理母」の手法で、多くの鶴のヒナを育てることに成功。

今ではNorfolk州やSuffolk州、Cambridgeshire州、Yorkshire州、Somerset州、Wiltshire州、東スコットランなど多くの場所に野生の鶴が住み着き、子育てを行っているそうだ。

Facebook/The Great Crane Project

Facebook/The Great Crane Project

自然保護団体WWTのRebecca Leeさんは、声明で次のように語っている。

「まだ初期段階ですが、今では鶴がイングランドやスコットランド、ウェールズでも順調に育っています。そして施設にはまだ50組のペアも残っています。鶴の保護活動は成功物語になるため着実に歩みを進めています」

人間の「代理母」に育てられている鶴のヒナたち。元気に成長し、やがては大空を自由に飛び回ってもらいたい。