日中両国の政治的な関係が膠着状態にある中、日本を訪れる中国人観光客は後を絶たない。そして、彼らを受け入れる日本社会では、彼らに対する愛憎が相半ばする状況が起きている。中国メディア・環球網は4日、この状況が改善する日がやって来るのかどうかについて専門家の見解を紹介する記事を掲載した。(イメージ写真提供:(C)Ponsulak Kunsub/123RF)

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 日中両国の政治的な関係が膠着状態にある中、日本を訪れる中国人観光客は後を絶たない。そして、彼らを受け入れる日本社会では、彼らに対する愛憎が相半ばする状況が起きている。中国メディア・環球網は4日、この状況が改善する日がやって来るのかどうかについて専門家の見解を紹介する記事を掲載した。

 記事は、日本人が中国人観光客に対して「一方で経済効果に期待し、もう一方で彼らが引き起こす問題による嫌悪感を抱いている」と説明。この「矛盾した心理」は、日本の行政、商業界、メディア、一般市民が、それぞれ異なる程度持っているとした。
 
 そのうえで、清華大学-野村総合研究所中国研究センター理事兼副主任の松野豊氏による見解を紹介。同氏が、今年の旧正月(春節)期間中に「爆買い」がピークを迎えたのに伴い、中国人観光客に対するネガティブな報道が噴出したものの、それ以後は冷静さを取り戻しつつあると分析したことを伝えている。

 そして、日本人が中国人観光客に対して抱く反発心や嫌悪感を和らげるポイントとして、東京五輪に向けて中国人観光客が訪日外国人の主たる消費層になること、日本の商業関係者が中国人観光客の応対方法を見つけたこと、そして、中国人観光客自身のモラルが顕著に向上したことを挙げたとした。

 一方で、1970年代に日本人が欧州でモラルに関するバッシングを受けた際、「自らを新興国、欧州を先進国」と認識していた日本人が批判を素直に受け入れたのとは異なり、中国には「大国としてのプライド」があり、批判に対して「自分たちは何十年もこうしてきた」とすぐには受け入れられない傾向にあると、同氏が指摘したことを併せて紹介。そして最後に、「これも文化的な違いであり、時間がかかる」という同氏の言葉を伝えた。

 「大国としてのプライド」については、個人よりも集団になった際に強く発揮される印象がある。ツアーでの大挙から個人旅行へと旅行の形態が変わり、集団から個への分散が進むようになれば、中国人観光客に対するイメージもかなり改善してくるかもしれない。(編集担当:今関忠馬)(イメージ写真提供:(C)Ponsulak Kunsub/123RF)