今年8月末の台風10号(ライオンロック)による水害で、甚大な被害が発生した北朝鮮北東部の衛星写真が公開された。米政府系のボイス・オブ・アメリカ(VOA)が報じた。

この衛星写真はGoogle Earthが掲載した、水害から2週間後の9月14日撮影のものだ。

写真には、咸鏡北道(ハムギョンブクト)の会寧(フェリョン)、茂山(ムサン)の被害の様子が生々しく記録されている。会寧では、豆満江(トゥマンガン)沿いにあった数百戸の住宅が跡形もなく消え去り、河原や田畑には大量の土砂が堆積している。

また、会寧の西にある松鶴里(ソンハクリ)や、そこから豊渓川(プンゲチョン)沿いに遡ったところにある龍川里(リョンチョンリ)は村全体が消滅していることがわかる。

一方で、同じ会寧でも遊仙(ユソン)労働者区は、川沿いにあるにもかかわらず、被害が軽微であったことが見て取れ、同じ地域内でも被害状況に著しい差があるようだ。

今回の水害の被災者について北朝鮮メディアは6万8000人としているが、韓国の世宗研究所は30万人に上るとの情報を把握している。

今回の被災地の中で、衛星写真が公開されたのは一部地域に留まっているが、今後、被災地全体の衛星写真が公開されれば、「半世紀に一度の大水害」の被害の全容が明らかになると思われる。


咸鏡北道茂山の水害前(右)と後(左)の衛星写真。川沿いの住宅地が跡形もなく消え去っている様子がわかる(画像:Google Earth)