7日、華字紙・中文導報は、「朴槿恵大統領も抜け出せなかった韓国大統領の政治の呪い」と題する記事を掲載した。写真は韓国紙の報道。

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2016年11月7日、華字紙・中文導報は、「朴槿恵(パク・クネ)大統領も抜け出せなかった韓国大統領の政治の呪い」と題する記事を掲載した。

朴槿恵氏は2012年、83.9%という党内最高支持率を得て大統領候補に選出され、13年2月25日に韓国史上初の女性大統領に就任した。しかし、今年4月に行われた国会議員総選挙でセヌリ党は30も議席を減らし過半数割れに。過去16年で初めて国会をコントロールできない与党が生まれた。

北朝鮮の再三にわたる核実験の脅威にさらされた朴大統領は、米国の高高度防衛ミサイル(THAAD)導入を決定し、中国との関係に亀裂が入った。経済ではサムスンのスマートフォンの発火問題や、韓国海運最大手の韓進海運の倒産があり、極めつけが「親友」と言われる崔順実(チェ・スンシル)容疑者の国政介入疑惑だ。朴大統領の支持率は歴代最低の5%にまで下落。朴大統領は数々の問題について謝罪したが国民の怒りは収まらず、韓国では連日のように退陣を求める大規模なデモが発生している。

記事は、「韓国大統領はハイリスクな職業であることは、過去の歴代大統領の不幸な宿命を見れば明らかで、ほぼすべての大統領が、5年ある任期の4年前後で側近の問題が浮上している」と指摘。これを「韓国大統領の“政治の呪い”」と表現している。

韓国では、李明博(イ・ミョンバク)前大統領の兄・李相徳(イ・サンドク)、盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の兄・盧建平(ノ・ゴンピョン)、金大中(キム・デジュン)元大統領の次男・金弘業(キム・ホンオプ)と三男・金弘傑(キム・ホンゴル)、金泳三(キム・ヨンサム)元大統領の息子・金賢哲(キム・ヒョンチョル)など、歴代大統領に近い人物による収賄やマネーロンダリング、脱税などが明るみに出ている。

記事は、こうした現象が続いてきた原因として、「制度的な問題」を挙げ、「韓国社会の秩序がたるみ、権力をカネで買うなどの著しい政治腐敗と切っても切り離せない関係がある」と分析。朴正煕(パク・チョンヒ)元大統領が「漢江の奇跡」と呼ばれる経済成長を成し遂げた独裁式の政商について、「経済発展の中においては大きな効果を発揮したが、同時に腐敗の温床の元にもなった」とした。

韓国では、「検察、警察、国家情報院などの公安機関が勢いを増し、官僚たちは大統領の命令だけを聞く。経済は低迷、外交・安全問題は袋小路、不平等や差別の問題はさらに悪化している」ため、不満が鬱積(うっせき)している。これが崔順実が現れた土壌を作ったと記事は指摘している。

大企業の支援がなければ、朴大統領は大統領選も戦うことができなかった。今回の問題では、サムスンなどの大企業が崔容疑者の財団に献金していたという疑惑も浮上した。朴大統領を支えるのは父である朴正煕元大統領の政治遺産と「漢江の奇跡」を懐かしむ世代の人々だが、自身は「経済民主化」の約束も果たせていない。

記事は、「韓国の財閥政治体質と権力の結託が変わらない限り、いかに大統領とは言えども一人で改革するのは困難。朴槿恵がまさに新たな犠牲である」と論じている。(翻訳・編集/北田)