練習では笑顔も見せていた本田。写真:茂木あきら(サッカーダイジェスト写真部)

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 11月8日、ミランから代表に合流した本田が練習後、ミックスゾーンで記者団の取材に応じた。今季はここまでミランで出場機会に恵まれていないが、その表情に焦りのようなものは感じられなかった。
 
「1試合(ジェノア戦で)チャンスはありましたけど、それをモノにできず、(前と変わらないという意味で)そのまんまという感じ」ながらも、11月11日のオマーン戦、15日のサウジアラビア戦に向けて「精神的には問題なくて、良い準備ができている」という。
 
 10月11日のオーストラリア戦では久しぶりにCFで使われたが、11月シリーズでは従来の右ウイングでプレーするイメージを膨らませている。「ポジションのことは監督が悩んで決めると思いますけど、普通に考えたら右の可能性があるのでそのイメージを持ちながら準備をしたい」。
 
 ただ、本田は自身の出来以上にチームのパフォーマンスを「フォーカスしたほうがいい」と考えている。
 
「個人的なポジションをどうのこうのというのはもちろんありますが、今はチーム全体、そこまで時間がないなかではサウジ戦でどう結果を出すかにフォーカスを当てたほうがいいと思う。どこで出てもチームコンセプトが変わらなければ特長が生きるということではないので、それよりも戦い方とか内容とかが変わればどこでやっても生きるという考えた方できるので、むしろ中身のほうが重要かなと思いますね。
 
 自分のポジション云々よりもチームの戦い方がポイント。では、勝利のための策についてはどう考えているのだろうか。
 
「今回は(ワールドカップ最終予選のサウジアラビア戦まで)テストマッチを挟めるので時間的猶予があるかなと。それをしっかりと生かさないといけない。ただ、正直、(その生かし方については)定まっていない。試したいことはいくつかありますが、全部試せないので(その試したいことに)優先順位をつけてやりたい」

 試したいことはある──。それを聞いて、ふと思い出したのがイラク戦後の本田のコメントだ。

「本当はこっちが向こうをバカにしたいんです。あんまりそういうところは戦術的には求められていない。そういうところは僕やヤットさん(遠藤保仁)の真骨頂なところでね。
 
 僕もその辺のスピーディーさが欠けるとか、いろんな意見があるんでしょうけど、アジアレベルで言えば徹底的に相手をバカにするプレーは得意としている。でも、それは今求められていない。怖い攻撃をもっと増やしていこうというところが今の代表のテーマなので、それはそれで前向きにチャレンジしたいという気持ちで臨んでいる。自分になかったところなのでね。
 
 別に否定的ではないですよ。でも、本来はイラクみたいな国が僕たちを必要以上にリスペクトしていないのは腹立たしい。本当は向こうがうざいと思うくらい回さないといけない」

 やはり本田はそうしたサッカーを実践したいのだろうか。いずれにしても、オマーン戦ではいくつかのトライをしたいという。そのトライとは次のようなものだった。

「自分がどのポジションでやるかにもよりますけど、コンビネーションのやり方、その時の選手の動き方、ボールの持って行きどころにちょっとだけ変化をつけたいなと。自分の近い選手との意思疎通も考えて、テストマッチで意識してトライしたい」
 
 縦に速いサッカーを目指すハリルホジッチ監督に対し、本田はオマーン戦でどんな“回答”を出すのか。興味深いところだ。