「ラウンド中の松山がずいぶん変わった。よく笑うし、明るいんだよね」

 そう語るのは、米ツアーに帯同するゴルフライター。今季、松山英樹(24)が、絶好調である。

 10月には、日本人として初めて世界選手権シリーズで優勝し、世界ランクも自己最高の6位まで浮上。好調の要因、笑顔の理由は「英語力の上達にある」と続ける。

「2013年の記者クラブの会見で、自己紹介を英語でおこなったが、振り仮名をふった紙を棒読みしての挨拶だったため失笑を買った。米を拠点とした当初は、通訳兼マネージャーのボブ・ターナー氏に頼りっきりで、逆に英語がわからないことで聞き流し、ストレスを溜ためずにいられた。

 だが、試合を重ねるにつれ、周囲と馴染めず仏頂面でプレーする姿が目立ち、ほかの選手からマナーに苦言を呈されたり、遅延プレーを指摘されるなどトラブルが頻発した。アメリカで勝負していくうえで、英会話の重要性を肌で感じ、猛勉強を始めたんです」

 ただし、個人レッスンを受ける時間がない。そこで松山は、スポーツニュースを見たり、英字新聞を読むことからスタートさせ、わからない単語はボブにどんどん聞くようになった。

「先輩ゴルファーも先生役を買って出てます。米・フロリダで近所に住む宮里美香からは『正確さは気にせず、どんどんしゃべりかけること』。

 宮里藍からは『英語圏の友人を作って、話す機会を増やす。家の中では英語のアニメを流しつづける。米で使う携帯を買って、ツアーで仲よくなった選手とメル友になること』などのアドバイスを受けて実践している。

 また、移動の車中やレストランもレッスンの場で、音楽は歌詞を見ながら聴き、わからないフレーズはボブに聞く。レストランでは、同席者のぶんまで率先してオーダーしています」(ゴルフ専門誌記者)

 勉強の成果が徐々に現われてきたのが、今年の初めあたり。ラウンド中に、一緒に回る選手に英語で話しかける光景が見受けられるようになった。

 松山自身も、「自分の耳は、英語にだいぶ慣れはじめている。時折、単語の意味がわからないが、聞き取れるようにはなった」と、話している。

 かつて松山は、同じIMG所属の錦織圭(26)について、「僕はあそこまで夢を与えていない」と語っていた。初のメジャー制覇となれば、立場が逆転することは間違いない。

(週刊FLASH 2016年11月22日号)