(写真=S-KOREA編集部)ソウル競馬場

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韓国検察は11月8日、崔順実(チェ・スンシル)の娘チョン・ユラ(20)にオーダーメイド型の支援を行っていたという疑いで、韓国馬事会(KRA)を強制捜査した。

韓国馬事会によると同日、午前8時10分から検察特別捜査本部所属の捜査官3人が京畿果川市の馬事会本社を強制捜査したという。強制捜査の対象には、韓国馬事会ヒョン・ミョングァン会長の執務室と乗馬振興院事務室などが含まれたと伝えられている。

チェ・スンシルの娘が受けた特恵

チェ・スンシルと韓国競馬界を結び付けたのは、娘チョン・ユラだといえる。

チョン・ユラは乗馬の選手なのだ。

朴槿恵大統領を操っていたともされるチェ・スンシルの放埓な行動は、娘チョン・ユラを通すとわかりやすい。

例えばチョン・ユラは2015年、梨花女子大学としては初となる“乗馬の特待生”として入学した。

梨花女子大は2014年まで11種目のスポーツ特待生を選抜してきたが、その対象種目を2015年に乗馬を含めた23種目に増やしている。しかし、新設された12種目のうち唯一、特待生として入学していたのはチョン・ユラだけだったことが発覚し、問題視されている。

また、ドイツに在住していたチェ親子の1カ月の生活費は1000万円を超えていたそうだが、娘チョン・ユラの乗馬に対して大きな金額が使われていたという。

その内訳についてある韓国メディアは、こう報じた。

「ドイツのチャンピオンレベルの乗馬コーチ個人指導費用200万円、馬幇使用料・馬場賃貸料など馬の管理費が100万円」

数字が正確かどうかは定かではないが、娘の乗馬のためにかなりの金額を注ぎ込んでいることがわかる。

そんなチョン・ユラに対して韓国馬事会が特恵を与えた疑惑が持ち上がったため、検察が捜査に乗り出したわけだ。

チョン・ユラが東京五輪に?

今回強制捜査を受けた韓国馬事会傘下の乗馬振興院は、チェ・スンシルの介入で2020年東京五輪の乗馬支援のための「中長期的ロードマップ」の草案を作成し、チョン・ユラ氏に対するオーダーメイド型支援を行ったという疑惑を受けている。

昨年10月に作成された同ロードマップには、韓国乗馬協会が馬場馬術(ドレッサージュ)、障害飛越(ジャンピング)、総合馬術(イベンティング)の3種目で2020年の東京五輪の有望選手を選抜して、ドイツ遠征訓練を支援するという内容が盛り込まれている。サムスンが4年間で186億ウォン(約18億円)の後援金を支援するという案も含まれていたという。

トブロ民主党キム・ヒョングォン議員は、去る11月7日に緊急記者会見を開き、「11月2日に入手した韓国乗馬協会の中長期的ロードマップのハングルファイルの文書情報を照会すると、文書の初期作成者が韓国馬事会(KRA)と明示されている」「韓国馬事会で作成されて韓国乗馬協会に送られた可能性が高い」と疑惑を提起した。

さらに、チョン・ユラのドイツでの訓練支援のために派遣されたパク・チェホン元監督が「当時チェ・スンシル側からヒョン会長が派遣に同意したという話を聞いた。ヒョン会長は100%知っていた」と話した録音を紹介している。

ちなみにパク・チェホン元監督は、『朝鮮日報』とのインタビューで、「2人は(チェ・スンシルとヒョン会長)が電話する関係と知っている」と話したという。

ヒョン会長はこれに対して「明らかに事実と異なる内容」だと述べ、疑惑を全面否定。韓国馬事会も「ヒョン会長はチェ容疑者と一面識すらない」と反論している。

検察は韓国馬事会がチョン・ユラにだけ特恵を与えた状況があったのか、現在まで提起された疑惑について捜査していく方針だ。

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(文=呉 承鎬)