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国立感染症研究所は11月8日、10月24〜30日の期間中の感染症発生動向調査を公開した。同調査の結果から、同期間中におけるインフルエンザウイルスおよびノロウイルスの感染者が昨年に比べ多くなっていることが明らかになった。

インフルエンザウイルスに感染することで引き起こされるインフルエンザは、のどの痛みや鼻水といった風邪の症状のほか、「38度以上の発熱」「頭痛」「関節痛」などの症状も伴う。高齢者をはじめとする免疫力が低下している人が感染すると、肺炎を併発するなど重症化するケースも認められる。通常は一定のウイルスの潜伏期間が過ぎた後にこれらの症状を呈するようになるが、中にはインフルエンザ特有の症状が出ない「不顕性(ふけんせい)感染」の人もみられる。

全国約5,000カ所の定点医療機関から10月24〜30日(第43週)の期間中に報告があった全国の患者数は2,329人。第40週から患者数は1,111人、1,158人、1,843人と推移してきた中で、直近の週で患者が2,000人を超えた。同期間中において、都道府県別での患者数が断トツだったのは沖縄県(661人)。以下、東京都(159人)、埼玉県(142人)、神奈川県(119人)、北海道(113人)と続く。医療機関あたりの患者数も沖縄県が最多で11.4人となっている。

また、2016年は例年よりも早い時期に感染者が増えている点も特徴だ。第43週における1医療機関あたりの患者数は全国平均で0.47。2015年の同時期は0.1だったため、今年は昨年比で4.7倍もの数値になっている。2015年以前を見ても、2011〜2015年はすべて0.1以下であるため、2016年が突出していることがわかる。

一方、ノロウイルスは冬場の感染性胃腸炎の原因になることが知られている。厚生労働省によると、感染性胃腸炎の主な症状は下痢やおう吐、腹痛、発熱など。一般的に健常者は軽症で回復するが、子どもや高齢者は重症化するケースもあるという。

同期間中における全国の感染性胃腸炎患者は1万6,607人で、定点医療機関あたりの患者数は全国平均で5.26。患者数が最多なのは1,674人の東京都で、以下は神奈川県(1,509人)、大阪府(1,011人)と続く。同時期における医療機関あたりの感染性胃腸炎患者数は2007年以降で最多となっており、インフルエンザ同様に早い時期から流行の兆しがみえている。

インフルエンザの主な感染経路は、せきやくしゃみなどによる飛沫(ひまつ)感染。予防策としてはワクチン接種のほか、マスク着用や手洗い、うがいなどがある。

ノロウイルスは食品や井戸水などを介して感染するケースがあり、加熱が必要な食品を中心部まで加熱することが予防となる。ノロウイルスが大量に含まれる感染者の吐しゃ物やふん便を介して感染する例もあるため、家庭内感染にも注意が必要だ。

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