最早カプセルトイじゃない

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バンダイが2016年10月に発売したカプセルトイ「鳥獣戯画絵巻物風ミニたぺすとりぃ」が「カプセルトイ」の新境地を開拓している。国宝「鳥獣戯画」を抜粋して印刷した巻物風のタペストリーで、広げるとその長さが50cm近くにもなる代物だ。最早トイじゃないのだ。

墨の濃淡から巻物の継ぎ目部分のシミまで再現

「鳥獣戯画」は日本最古の漫画とも言われ、擬人化して描かれた動物たちのコミカルな姿は今なお多くの人を魅了してやまない。最近では2015年に東京国立博物館で開かれた特別展「鳥獣戯画―京都 高山寺の至宝」が、2か月で24万人近くの人が来場する大盛況に終わったことが記憶に新しい。

そんな鳥獣戯画は、カプセルトイの世界でも人気のモチーフだ。これまでストラップ、コップのフチに飾るフィギュア、現代風にアレンジしたフィギュア、スマホスタンドなど日用品と組み合わせるステーショナリーなどなど、各社多様な商品を発売している。

鳥獣戯画関連トイの多くは立体物だったが、今回バンダイは、作品そのものを印刷してカプセルに詰めるという大胆な試みをやってのけた。価格は1回500円とカプセルトイの相場としてはかなりの高価格だ。そのクオリティやいかに。

まずカプセルトイの機体からユニーク。カプセルはドラム缶のような円柱形で、ハンドルを回すと自動販売機のような飛び出し方をする。他社のカプセルトイマシンが並ぶ中、ひときわ異彩を放っていた。

タペストリーは全5種類で、長編の鳥獣戯画の中でも人気の高いシーンを抜粋した。記者が手に入れたのは「的に向かって弓を射る兎」だった。本体の素材はナイロン製で、シュルシュルとした手触り。広げてみると横幅50cmの特大サイズだった。

印刷は墨の濃淡から巻物の継ぎ目部分のシミまで本物をそっくりそのまま反映している。

巻物の端に差し込む棒がついており、棒の先に吊るし紐を通してタペストリーとして飾るほか、くるくる巻いて巻物っぽく収納することもできる。インテリアとしても十分鑑賞に堪えうるカプセルトイだ。