中国はライターのような日用品からスマートフォンのような電子機器まで、ありとあらゆる製品を製造し、世界中に輸出してきた。世界の工場と呼ばれた中国だが、近年は人件費の上昇などを背景に中国から工場を撤退させ、東南アジアに移転させる動きも少なくない。

 中国メディアの緯度財経は6日、「米国国内の商業施設では以前、ありとあらゆる商品にメード・イン・チャイナのタグがついていた」と指摘する一方、現在はメード・イン・チャイナの製品は「数える程度しか見かけなくなった」と伝え、米国国内にいても中国経済が直面する巨大な圧力を感じ取ることができると伝えている。

 記事はまず、米国のスーパーマーケットで販売されている果物や野菜について「基本的にはすべて米国産であり、米国は農産物の保護を行っているため中国産はほとんど売られていない」と紹介。また、肉類や海産物についても「米国産、カナダ産、欧州産」が中心であり、同じく中国産はまず存在しないと主張した。

 また、服飾関連についても「かつて、中国人旅行客たちは『気をつけていないと、旅行先でメード・イン・チャイナを購入してしまう』と冗談を言い合うほど、中国産の製品が多かった」と紹介する一方、現在の米国では「靴や洋服などの服飾はベトナムやタイ、インドネシア、パキスタン産のものが多い」と指摘。メード・イン・チャイナの製品が圧倒的に減り、東南アジア諸国に米国国内の市場を奪われている現状を指摘した。

 さらに、テレビや冷蔵庫、洗濯機などの家電製品についても「見かけるのはソニーやサムスン、フィリップス、LGなどのメーカー」だとし、中国メーカーの製品も存在するものの、売れ筋の「主流」ではないことを紹介。また、自動車の分野においては当然、中国メーカーの車が米国で存在するはずもなく、米国で見かけるのは「大半が日本車」であると指摘した。

 記事は、付加価値の低い労働集約的な製品をいくら米国に売っても「利益にはならない」と主張する一方、付加価値の高い製品の分野では世界的なブランドが育っておらず、トヨタやソニーのように米国で市場を獲得できるような競争力のある企業は、中国にはまだないと指摘。世界の工場として圧倒的な影響力を誇った中国だが、米国国内ではその中国製造業の地位が落ちてきていることが見て取れる。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)