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By Linux Screenshots

いよいよ2016年11月8日の投票日を迎えて盛り上がりを見せるアメリカ大統領選ですが、一部の州で採用されている投票システムの「電子投票」に対して、不正が行われる危険性が訴えられています。

以下のムービーでは、俳優のザカリー・クイント氏が、電子投票システムの不正の可能性に警鐘を鳴らしています。

Zachary Quinto Explains How To Hack An Election | WIRED - YouTube

「電子投票システムへのハッキングについてあなたが知っておくべきこと」を説明します。



2016年11月8日にアメリカ大統領選挙の投票日が近づく中、電子投票システムはあまりにも脆弱だとクイント氏は述べます。では、電子投票システムの何が問題なのでしょうか?



電子投票システムを動かしているほとんどのマシンは、Windows XPが使われています。MicrosoftはWindows XPに対して2014年4月からはセキュリティパッチの提供を停止しており、セキュリティ上の観点からWindows XPマシンが安全でないのは明らかです。



これらのWindows XPマシンは、「ブッシュ対ゴアの大統領選での投票の数え直し騒動」の後にインストールされたものです。



もちろん、これまでにアメリカの選挙において電子投票システムでの不正が行われたことはありません。



しかし、電子投票システムを動かしているWindows XPマシンがマルウェアへ感染しやすい状態にあり、システムがハッキングされて投票を阻害する可能性もセキュリティ専門家から指摘されています。



このような電子投票システムへのハッキングは、空想のものではありません。2016年4月にはバージニア州の電子投票機が簡単にハッキング可能な状態であったことが判明しています。



あるセキュリティ研究者によると、特別な専門知識を持たない人であっても半径800メートルの距離にいれば投票結果を誰にも気づかれることなく変更することができたとのこと。



これは極端なケースだとしても、ほとんど起こり得ないまれなケースだとは言い切れません。



電子投票システムについて良いニュースもあります。



それは電子投票システムだけに頼っているのではないということ。3分の1の州が紙での投票を行っています。



デラウェア州、ジョージア州、ルイジアナ州、サウスカロライナ州、ニュージャージー州の5州のみがDirect Record Electronic(DRE)という電子投票システムを排他的に採用しています。



自分の住む州がどのような投票システムを採用しているのかを調べられるように、Verifiedvoting.comでは、各州がどのような投票システムを採用しているのかの情報が公開されています。



いずれにせよ、電子投票システムによる不正の前例がないのは良いニュースです。



さらに良いことに、フロリダ州、オハイオ州、ペンシルベニア州の3州はより信頼性の高い電子投票システムへの入れ替えを検討しているということです。



とはいえ、電子投票システムを使って不正が行われる可能性はゼロになることはありません。



ヒラリー候補が優勢の状態を保ったまま終盤を迎えた2016年のアメリカ大統領選は、最終盤になりヒラリー候補のメール問題が再燃してトランプ氏が世論調査で肉薄するなど予断を許さない状況が続いています。あるセキュリティ専門家によると、電子投票システムが最も機能するのは、接戦の状況下であるとのこと。あまりにも大きな変更であれば不正が発覚する危険が大きいため、接戦であればあるほど電子投票システムでの不正が成功しやすくなるというわけです。近年まれにみる大混戦の大統領選挙において、電子投票システムで不正が行われないかどうかをアメリカ国民は注視する必要があるようです。

ちなみに、トランプ候補は「選挙で不正が行われている」という主張を繰り広げていますが、アメリカの主要メディアを中心に「根拠のない妄言」だと批判されています。しかし、電子投票で不正が行われていると考えている民主党支持者が17%しかいないのに対して、共和党支持者の73%が電子投票システムの不正によりトランプ候補が落選すると考えているというPoliticoの調査結果もあります。ヒラリー、トランプいずれの候補が勝利を収めたとしても、アメリカ人が電子投票システムに対して持つ疑念は根深く、システムの改革を求める声が上がる可能性がありそうです。